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短編です

[1] スレッドオーナー: ハタケリョウ :2022/08/30 (火) 15:43 ID:lObT83lo No.30183
短く5回から10回位の更新で一話完結を目指します。
素人ですので、読みにくいと思いますが、ご容赦ください。

【山男】
街には秋がすぐそこまで来ていた。山は一足先に紅葉を迎えた。新田(にいだ)夫妻は、趣味の登山を楽しんで帰宅する筈だった。しかし今、夫の智樹(32)は、大男の背中に担がれ、険しい山道を下山していた。

山に入って3日目の昼過ぎ。山頂近くの岩場から滑落し、智樹は足を骨折して歩けなくなった。このままでは、夫婦共々衰弱するだけである。
「由紀恵、お前だけでも下山してくれ。」
妻の由紀恵(28)は、救助を呼びに下山を始めた。

由紀恵は元来た行程を2時間程下った。不安が支配していた。二人は登山経験が豊富だった。今回のルートは上級者のもので、ここまでで誰にも会わず、既に入山してから丸2日が経っていた。夫の元に戻れるのは何日後だろうか。
偶然にも、近くに登山者がいたのは幸運だった。雰囲気から相当な登山上級者と思われる大柄な男だった。
由紀恵が事情を話すと、男は言った。
「俺が担いで降りよう。そこなら、下山するより一緒に戻った方が早い。」

男は智樹に応急処置をすると、3人は下山を始めた。男は智樹を担ぎ、由紀恵は、自分達の最小限の荷物をまとめて背負った。男は必要なこと以外は喋らなかった。もう日暮れは近くなっていた。

男は手際よくテントを張った。
「今日はここで夜を越す。ここからなら、あと一日あれば降りられる。」
男は無愛想に言った。
「君、本当にすまない…。由紀恵、あと一日だ。頑張ろう…。」
「うん。あなたも。もう少しだから、頑張って。」

男は夫婦のやりとりを見ていた。いや、正しくは由紀恵を見ていた。
由紀恵は美しかった。人妻だと分かっていても、下山すれば女とは無縁の生活をしている男にとって、どうしようもない程に今、目の前の女が欲しくなった。
男はテントを出た。バーナーで湯を沸かし、お茶を淹れた。
「奥さん、お茶でも飲もう。張り詰め過ぎても、良くない…。」
「あ、でも…。」
「ゆ、由紀恵…頂いておいで。」
智樹は弱々しい声で促した。智樹は男に感謝していた。偶然この男に会わなければ、今頃まだ山頂付近の人知れないコースの外れに居た筈だ。
「じゃあ、アナタのも貰ってくるね。」

由紀恵は外へ出ると、男に促されて並んで座り、お茶を飲んだ。
ふいに男が由紀恵の唇を奪った。カップが地面に転がった。由紀恵も、その近くに押し倒された。
「ん〜っ、んん〜っ。いやっ、だ、だめっ。」

男は低い声で言った。
「いいのか。俺を拒絶すると旦那は死ぬぞ。」
男の言ったことは正しかった。夫の体力は限界に達ており、かなり衰弱している。少しでも早く病院に運ぶ必要がある。しかも、この男の案内がなければ、由紀恵自身もここから一人で降りられるとは思えなかったし、男に抗う体力も既になかった。
抵抗をやめると、男の分厚い舌がぬるりと口の中に入ってきた。 
男は由紀恵の服を脱がせ、ブラジャーも取った。形の良い豊かな胸だ。夢中で弄り、舐め回した。
男は由紀恵を立たせて、太い幹の木に両手をつかせた。パンティを一気に下まで下げると、由紀恵の尻を掴んで自分の腰元に引きつけた。白く美しい尻だった。月明かりのせいではなく、実際由紀恵の肌は色白で、しかも上質なきめ細やかさを持っていた。
勃起した男根と由紀恵の入り口が擦れた。何度も擦れ、男根はそこに入りたがった。

由紀恵は濡らした。
そして、貫かれた…。由紀恵は声もなく泣いていた。男への憎しみが込み上げた。
(けだものっ!助けてくれると思っていたのに!)
次第に由紀恵の愛液が、男の動きを滑らかにした。こんな男に弄ばれ犯されても濡らしてしまう自分の性が悲しかった。
やがて両手で乳を揉まれながら背後から激しく突かれた。
「あっ、あっ、ああっ。」


智樹は、物音からテントの外で男と由紀恵に何が起こっているのか理解した。
由紀恵は男に犯されてしまうだろうと思った。助けなくてはならないが、複雑骨折しているであろう足の痛みと体力の限界で、テントの外に這い出ることすらできなかった。最悪の場合、由紀恵は、男に弄ばれた後、殺されてしまうのだろうか。そして自分も。智樹に死の恐怖が広がった。
二人はテントから少し離れたらしく、由紀恵は必死に声を殺しているようだった。しかし、由紀恵の声は洩れ聞こえた。
「…あっ、……んっ。……あっ、あっ。」

10分程すると、声がしなくなった。事が済んだので、由紀恵は殺されてしまったのだろうか。
男が戻ってきた。
「あ、あんた…。由紀恵に何を…?」
「……。」
男は狭いテントの奥へ行き横になった。
続いて由紀恵がテントに入ってきた。智樹は由紀恵が生きていることに安堵した。
「由紀恵、お前…?。」
由紀恵も何も言わず、智樹の折れた足に触れないように後ろから抱きついて目を閉じた。
男は言った。
「安心しろ。お前たちは必ず送り届けてやる。」
由紀恵はテントに戻る前に同じことを言われていた。
これ以上、口を開く者もおらず、3人は眠りについた。


[15] Re: 短編です  ぼっきんこ :2022/10/01 (土) 13:36 ID:/Jptj2iI No.30341
ハタケリョウ様
完結までお疲れさまでした。そして、ありがとうございました。
とっても引き込まれました。
次回作も楽しみにお待ちしています。


[16] Re: 短編です  よいいち :2022/10/02 (日) 03:58 ID:RqGRj5wY No.30346
ナイスです

[17] Re: 短編です  ハタケリョウ :2023/03/19 (日) 08:19 ID:w0QHAvTY No.30639
久しぶりに意欲が湧きましたので、書いています。
自分はこう言うのが好きなので、同じような方いましたら読んでいただければと思います。

☆ライゾウ
0話
辺りは暗くなり始めていた。
ライゾウは、背後から忍び寄って襲いかかると、衣服を力任せに剥ぎ取っていった。女は抵抗したが、ライゾウは止まらなかった。女の腰を守っている白い布を破り取ると、黒い陰毛で守られた性器が見えた。
ライゾウの男根は、すでに硬く怒張し、我慢の限界とばかりに先走りの汁を垂らしていた。

「い、いやあぁ!」

ライゾウは掌で女の口を塞いだ。女は逃げようとして身体を回転させて地面を這った。
ライゾウは両手で女の足を掴み、尻を自分の腰に引き寄せた。そして無理矢理に挿入した。
バンバンッ、バンバンバンッと腰を5回打ち付けると、そのまま女の中で果てた。

あっという間に犯されてしまった女は、呆然として動けなかった。
ライゾウは、用の済んだ女に構う事なく、女の鞄を奪うと、素早く森の中へ消えたのだった。

ライゾウは、すでに4人もの女を犯していた。被害者は誰も声を上げることはなく、ライゾウの行為は世間に知られることはなかった。


[18] Re: 短編です  ハタケリョウ :2023/03/19 (日) 08:21 ID:w0QHAvTY No.30640
1話
センター長の高砂健一(たかさご けんいち42歳)は、研究論文の執筆にあたっていた。健一がコーヒーをすすっていると、窓の外で車の音がした。
「来たか。」
健一は出迎えに行った。
赤い高級外車から、肩まである髪を後ろで束ねた白衣の女が降りた。
「やあ麻耶。よく来たね。」
「貴方。聞いてはいたけど道が酷いわ。クルマ替えないとダメね。」
高砂麻耶(たかさご まや30歳)は、昨年から夫がセンター長を務めている自然保護と研究を主にする山間の施設に獣医として赴任したのだった。

麻耶が新しく自分の職場となる医務室で荷物の整理をしていると、健一が施設を案内すると言ってきた。
麻耶と健一は、東京でお見合い結婚して3年になるが子供はなかった。お互いに仕事人間なので、それで良かった。

健一が麻耶の前を歩きながら言った。
「この辺りがこのセンター所有の自然保護区だよ
。君の仕事は、保護されている動物たちの健康管理ということになる。」
「そう…。わかったわ。」
麻耶が答えた。
少し間があって、健一が尋ねた。
「どうだい?気持ちの整理はついたかい?」

ここでの勤務のきっかけは3ヶ月前の事だった。麻耶は、独立を目指して働いていた動物病院で手痛いミスをし、酷くクレームがついた。自信を失った麻耶は、病院を去ることにしたのだった。
「ええ。ここで頑張ってみるわ。」
そうは言ったものの、麻耶の声のトーンは低かった。

麻耶は、保護区の一角に目を止めた。
「健一さん。あれは?」
健一は立ち止まった。
「ああ、4日前に保護された猿だよ。」
「大きいわね。」
「ああ。他の仲間に比べると一際目立つね。しかし、もう2日間、何も食べないんだ。」
「そう。心配ね。」
「名前はあるの?」
「管理上、適当な名前を付けるけど、そう言えば、あの猿はまだ無いな。君が付けてやって。」
麻耶はうずくまる猿に近づいた。
その猿は同じ種類の仲間よりずいぶん大きかった。立ち上がれば高学年の子供くらいはあろうか。しかし、元気と言うか生気があまり感じられない。
見ると猿の額には雷のような傷がある。
「じゃあ、ライゾウ(雷蔵)はどう?」
「オーケー。いいよ。」
「よろしくね。ライゾウ。」
猿がピクリと反応したように思えた。

2話
麻耶は、着任したその日は手続きに追われた。動物の診療ができたのが次の日になった。

やはり気になるのはライゾウだった。昨日もエサを食べていなかった。ライゾウが腹を押さえているような姿を見た。
麻耶は内臓に異常があるのではないかと思い、ライゾウを診察台に寝かせた。麻酔を打つとライゾウはまどろんだ。
触診をしてみる。麻耶がライゾウの腹部を軽く押すと、ウッと痛がった。
「近くで見るとこの子は結構な高齢だわ。やはり内臓に疾患がありそうね。」


その晩、ライゾウは昔の夢を見た。すいぶん前のことだが、その時もライゾウと呼ばれていた。

ライゾウは、生まれたときから人間のそばにいた。旅の一座で芸を仕込まれていた。一座の人間はとても優しく、ライゾウは人間を信頼していた。
ところが、途中から一座に加わった女が、ライゾウをひどく扱った。ある晩、女は檻にやってきてライゾウを起こすと、ライゾウのペニスを弄り始めた。雌の猿も知らないライゾウが恐怖で声を上げると、女はライゾウを痛めつけた。ライゾウが静かになると、またペニスを弄り、口に咥えた。ライゾウは、初めて勃起した。
女は服を脱いだ。大きくて垂れた乳が目の前にあった。ライゾウは、本能でこれから何が行われるのか察した。女は尻をライゾウに向けると、ライゾウのペニスを招き入れた。そして何かよく分からないことを言って喜んだ。女の大きな乳が前後に揺れていた。

その晩、ライゾウは女から何度も交尾を学んだ。女が疲れて動かなくなっているときに、ライゾウは素早く一座を離れた。

生まれて初めて自由だった。
身体の大きかったライゾウは、合流した群れでは別格だった。だから雌には困らなかった。随分とたくさんの子孫を残した。しかし、生まれた時から人間と暮らしていたライゾウにとって、群れは居心地が悪かった。群れから離れ、山中に潜み、人間の女が山に入ると、襲って犯した。そして、また別の群れに行き、また離れてという生活を続けた。
そうして歳を取ったライゾウは覇気もなくなり、身体の調子も悪くなった。今となっては保護された身だ。

夢から覚めたライゾウは、今日のことを思い出していた。このまま自分の命は終わると思っていたが、今日現れた麻耶という女はどうだ。人間にしておくのはもったいないと思うほど、ライゾウの好みだった。あの女を犯し、自分の最後の妻にしようと思った。
ライゾウのペニスは、若い頃を取り戻したかの様に硬く勃っていた。


[19] Re: 短編です  ぼっきんこ :2023/04/12 (水) 15:53 ID:moQEnJQk No.30695
ハタケリョウさん お久しぶりです。
ドキドキ、ワクワク、続きを楽しみにしています。

[20] Re: 短編です  ハタケリョウ :2023/04/13 (木) 19:54 ID:f3zdG102 No.30697
3話
麻耶は、医務室の壁に突き飛ばされて背中を強打した。痛みで小さく呻いた後、目を開くと、飛び掛かってくるライゾウの姿が映った。麻耶は床に投げ倒された。

麻耶が赴任してから一月あまり、ライゾウは麻耶の診察を幾度となく大人しく受けていたので、激しく抵抗されるとは思っていなかった。
不運だったのは、施設が3日間休館しており、館内には麻耶一人だったことだ。

麻耶は馬乗りになったライゾウを必死に引き離そうとした。
「や、やめなさいっ。ライゾウ!いつもの診察よ!怖い事はしないわ!」
麻耶はライゾウが診察に恐怖して暴れたと思っていた。

麻耶は体を回転させてうつ伏せに這った。
(ここから逃げるか、大人しくさせるかしなければ。)

ライゾウは、うつ伏せに這って逃げようとする麻耶の腰を掴み、ズボンを下ろした。
「えっ?」
さらにライゾウはパンティに手をかけ、下ろそうとした。
「やっ、やめなさいっ!」
麻耶は右手を後ろに回し、すでに半分下ろされた下着を押さえながら、左手だけで懸命に這って逃げようとした。
麻耶が振り返ると、ライゾウの血走った目とペニスが見えた。
「そ、そんな…。ぼ、勃起してる…。」

(発情して人間と交尾しようというの…。)

逃げながら、麻耶は思考を巡らせた。机の上に麻酔針があるのを思い出した。パンティはほぼ下げられ、白く形の良い尻が見えていた。こだわりのブランドの下着は無惨に伸びかけていた。

4話
(このままじゃ、下着はいつか剥ぎ取られるか破られるかしてしまうわ。)

猿に自分の性器を晒してしまうと思うとおぞましい。このままでは犯されてしまう。何とかこの状況を脱しなければならない。

麻耶に冷静に考えるよう努め、ある考えに至った。

(いくら身体の作りが似ているとは言っても、猿が抵抗する人間にペニスを正確に挿入できるものだろうか。)

いや、出来ない。出来るはずがない。

麻耶はそう考えを固めた。挿入に戸惑っている間に隙が生まれる筈だ。その瞬間に麻酔針を取って打ち込む。それしかない。

麻耶は意を決した。パンティを押さえていた右手を離し、両手で一気に床を這った。
パンティは引き抜かれた。
麻耶は気に留めず、立ち上がって机の上の麻酔針を取った。
ライゾウはすぐに追いつき、麻耶の背後から足を引っ張った。

麻耶は顔を床に打ちつけたが、決して麻酔針を離さなかった。
ライゾウが麻耶の尻を掴んで自分の腰に引き寄せた。
麻耶は後ろ目で、麻酔針の先端をライゾウの腰から脚に向け、狙った。
(喰らえ!この猿めっ。)

「ああっ!あああっ…。」

悲痛と甘美の混ざったような声を上げたのは麻耶だった。針を打ち込もうとしたその時、ライゾウのペニスが麻耶の性器に挿入された。

「うそ…そんな…。」

麻耶はとてつもない絶望感に支配され、動けなかった。
ライゾウは、フー、フーッと言う鼻息と共に腰を数回打ちつけると、麻耶の中で果てた。
あっという間の出来事だった。

ライゾウは、ペニスを挿入したまま二回戦目に入った。麻耶の膣内に満ちたライゾウの精液が潤滑剤の役目をし、スムーズにペニスの抽出が行われた。

「あっ、あっ。い、いやあ…。」

麻耶は握りしめた麻酔針をライゾウに刺そうと試みた。
しかし、ライゾウはペニスを抜き、針をかわした。
そして残念なことに、勢い余っていた麻耶の針は、自身の脚に刺さってしまった。

「ああっ、うう…。」

象をも眠らせる麻酔だった。
麻耶は目の前が白くなり意識が遠のく中でも、ライゾウが再び尻に乗ってくるのは分かった。ライゾウが腰を動かし始めた頃には、麻耶は意識を失っていた。


[21] Re: 短編です  ハタケリョウ :2023/04/18 (火) 22:10 ID:2WJ7nsBY No.30717
5話
健一は、麻耶の宿直明けの昼になっても連絡が取れないことを不思議に思い、センターを訪れた。
そして荒れた医務室の中に、女性物のパンティが落ちていた。麻耶が何者かに襲われたのだとすぐに分かった。慌てて施設内を探したが、麻耶の姿はどこにもなかった。
医務室には、医療行為の確認のため、カメラが設置されている。健一は、それを見た。

そこに映っていた内容は衝撃的だった。ライゾウに犯される妻の一部始終と、最後には半裸の麻耶がライゾウに引きずられて画面の外に消えていった。

その後、健一の呼びかけで集められた数名の職員の調べで、保護区のフェンスの一部が破損しており、外の山林に出た形跡があることが分かった。


麻耶はライゾウに背負われて山中を移動していた。まだ麻酔が残っているらしく、体の自由は効かなかった。老いて内臓に疾患を負うライゾウのどこにこんな力がある乃だろう。何も着けていない下半身に山の冷気を感じた。眠っている間にライゾウは、何度もこの身体を弄んだのだろう。

一体なぜこんなことになってしまったのか。考えたが、麻耶は再び眠りに落ちた。

夢の中で、麻耶は何千という動物たちに囲まれていた。
その中の誰かが口々に言った。
「お前はあの子を殺した。あり得ない単純なミスだ。」
「恥じてひっそりと暮らせば良いものを。」
「傲慢な人間め。まだ獣医を気取り、我々と関わりを持とうというのか。」
「だったら、お前は猿に仕えるのだ。猿の妻として。」
動物の群れを割って、ライゾウが姿を現した。すでにペニスは勃起していた。
麻耶は動物たちに押さえられ、ライゾウに向けて尻を差し出した。

ああ、ゆるして…。
夢の中で涙を流しながら嘆願した。

現実の麻耶の目から一筋の涙が流れ、麻耶は目を覚ました。そこは暗い洞窟の中だった。


[22] Re: 短編です  ハタケリョウ :2023/04/18 (火) 22:13 ID:2WJ7nsBY No.30718
6話
麻耶は立ち上がり、洞窟の中を見渡した。前方30メートルくらいのところが明るくなっている。出口だろうか。今が昼間のようで良かった。

麻耶は走った。しかし、出口まで行くと足を止めざるを得なかった。その先は断崖絶壁だった。周辺には木々が生い茂っていたが、人間が跳躍で飛び移れる距離ではなかった。落ちたらおそらく助かるまい。

呆然と眺めていると、木の枝から枝へ飛び移りながら、こちらに移動してくる猿が見えた。ライゾウだ。

麻耶は洞窟の入り口から後退りした。ライゾウが洞窟に入ってきた。

「いやあ…。来ないでぇ…。」
ライゾウのペニスはまたも勃起していた。麻耶はその場で立ちすくんだ。ほとんど抵抗できずに、尻を許した。


ライゾウが麻耶の中で果てた時、麻耶は洞窟の奥からする足音に気づいた。
足音はだんだん大きくなり、人の声も聞こえた気がした。

麻耶は思った。
助かるかもしれない。

「だれかいるのか?」
しわがれた声の主は老婆だった。

麻耶は、か弱気な老婆と言えど助けになれば何でも良いと思った。
しかし、老婆の言葉に耳を疑った。
「おお、ライゾウ。戻っていたか。それは新しい嫁か?」

えっ?このおばあさん、ライゾウって言ったの?
戻ってきたかって、新しい嫁って、どういうこと?

ライゾウは麻耶から離れ、老婆に近づくと母親に寄り添うように甘えていた。

すると老婆は徐ろに服を脱ぎ始めた。
「まだ勃っておるわ。新しい嫁では足りんのか。ああ、久しぶりじゃあ。来ておくれ、ライゾウ。」

麻耶から少し離れたところで、猿と老婆の交わりが始まった。
麻耶は、気味の悪さでその場を動けず、かと言って目を背けることもできなかった。膣からは、先ほど放出されたライゾウの精液が溢れて垂れていた。


[23] Re: 短編です  メタボオヤジ :2023/04/25 (火) 01:45 ID:2J6YiUR6 No.30762
お久しぶりです。
新作ありがとうございます。
前作もですがドキドキしながら読ませていだいております。
続き楽しみにしてます。

[24] Re: 短編です  ハタケリョウ :2023/06/25 (日) 23:01 ID:GbT07kBA No.30878
7話
ライゾウは老婆はとの行為が終わると、洞窟の入り口から外へと消えた。
老婆は股間を布で拭いていた。それが終わると自分の荷物の中からタオルを出してペットボトルの水で濡らした。
「これで拭きなされ。」
麻耶はだまって受け取り、股から下にこびり付いたライゾウの精液を拭いた。
「ううっ、どうして…。こんなことに…。」
麻耶は静かに泣き崩れた。

老婆が口を開く。
「あんたはあの猿に連れてこられたのじゃろ?」
「…はい。そうです。おばあさんは、あの猿のことをライゾウって…。」
「そうじゃ。あの猿の名前じゃ。ライゾウは、時々気に入った女を犯して連れて来るんじゃ。」
「…。どうして、そんなこと?」
「自分の嫁と思ってるんじゃろうな。」
「そんな。猿のお嫁さんを探せばいいじゃない!」
「人間との交尾の味を覚えたからの。ワシが教えたんじゃ。」

老婆は、曲芸一座の猿だったライゾウに性技を教え込んだことや、暫くは離れていたが、数年ぶりに山中でライゾウと偶然再開して今に至ることを語った。

「そんな…。動物虐待もいいところだわ。」
麻耶はそう言ってから自分の医療ミスを思い出した。
(わたしのは、虐待どころではないのかな。)

「おばあさん。わたし、こんなところにいるのは嫌。猿の妻になるなんて無理よ。ここから逃げたい。」

老婆は首を振った。
「無理じゃ…。見ての通りの断崖絶壁。かつてはライゾウを飼っておったが今はライゾウに飼われとる。ライゾウが調達してくる食料がなければ、ワシらは滅ぶじゃろう…」

「そんな…」
絶望感が麻耶を支配した。
戻ってきたライゾウが摩耶の尻に覆い被さった。ペニスが挿入される。
「いやあ…」
麻耶は猿に犯されながら崖の外に目をやった。山の向こうの街では、今日も人々は人間らしい生活をしている。麻耶の運命は既にライゾウに握られている。
麻耶は洞窟で過ごす暗い日々を想像していた。

【ライゾウ】 完



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