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続々 せ・ふ・れ

[1] スレッドオーナー: 洋祐 :2024/03/24 (日) 22:34 ID:QdMo9hHE No.190627

図らずも、三つ目のスレになりました。
前スレでレスをくださった皆様、ありがとうございました。
よろしければ、引き続きご覧いただければ幸いです。



綾夏には、随分酷いことをしてしまったが、
あの後、俺がしたことで、綾夏から何かを言われることはなかった。

翌週の水曜の夜、俺が仕事から帰宅すると、
俺の部屋で待っていた綾夏は、何事も無かったかのように、俺を迎えてくれたし、
金曜のこの夜、俺が綾夏の部屋を訪れると、いつものように迎えてくれた。

「今日は、好きにしていいよ。」

二人でベッドに入ったとき、綾夏がそう言った。
水曜の夜もそうだったが、この日の夜も、俺は、綾夏を愛しむように優しく抱いた。
そして、この夜は、最後に綾夏の中で射精した。

「ふふふ。そんなに遠慮しなくてもいいのに…」

二人で余韻に浸っているとき、綾夏がそう話しかけてきた。

「私、怒ってもいないし、お互い様かなって思っているから…」

綾夏は、俺がしたことを仕返しだと気がついているようだ。

「あまり気にしないで…、
 だけど…、洋祐を見ていると、私、いろいろ言いたくなっちゃうんだよね。」
「・・・・・・」
「ごめんね。」
「・・・・・・」
「でも、また言わせてね。」
「ああ」
「私が言ったことの意味も考えてくれると、ありがたいな。」
「いつも考えているけど、まったく分からない。意味なんかあるのかよ。」
「さあね。それと、仕返しも、もう少し優しくしてくれると、嬉しいんだけど…、
 でも、それじゃ、仕返しにならないよね。」
「・・・・・・」
「洋祐がしたいようにすればいいから…。ね。」

俺は、綾夏の言葉を聞いて、彼女をギュッと抱き締めた。


翌週の水曜、綾夏はこの日も食事を作って待っていてくれた。
3日後の土曜には、綾夏と一緒に美穂と会う約束だが、
まだ綾夏から会う時間や場所を聞かされていない。

「土曜のことだけど…」

二人で食事をしているときに、綾夏が美穂と会う日のことを切り出した。

「適当な場所が思いつかなくて、中々決まらなかったけど、
 結局、美穂がJ駅まで来てくれることになったの。」
「そうなんだ。」
「会ってお礼してお終い、というわけにもいかないでしょう?」
「それは、そうだな。」
「それで、三人で食事でもしようと言うことになったんだけど、
 場所が難しくて…」
「・・・・・・」
「初めはIB駅も考えたんだけど、お店をよく知らないし、
 繁華街だと混雑して、ゆっくり話もできないような気がしたから…」
「彼女の家からだと少し遠いけど、何て言っているの?」
「こちらの方に遊びに来たことがないから、一度行ってみたいって…
 でも、遊びに来るようなところでもないけどね。」
「・・・・・・」
「それで、土曜は、午後1時にJ駅に待ち合わせに決めたわ。
 昼時をずらした方が、店も空いているから…」
「わかった。」

俺としても、遠くまで足を運ばなくて済むから、ありがたかった。

「当日、洋祐はどうする?」
「どうするって?」
「金曜に泊まりに来るなら、一緒に行けるけど、私、生理が近いから…」
「ああ、そういうことか。」
「もしそうなったら、直接J駅に行く?」
「うん、そうだな。そうする。」
「美穂は洋祐の顔を知らないけど、洋祐は美穂の顔を知っているから、
 洋祐と美穂が先に着いても大丈夫でしょ?」
「いや、それが…、送って行ったとき、終始俯いていたし、
 顔のことは気にもしていなかったから、全く覚えていない。」
「そうなんだ…」
「ああ」
「わかった。J駅までは私が一番近いから、少し早めに行くね。」

待ち合わせが1時と言っても、俺は電車で向かうから、
結局、1時より前に行かなきゃいけないだろう。

「同期でもう一人、彼氏いない歴=年齢の子がいて、その子は男性に免疫がないんだけど、
 美穂は、そんなこともないから、気を遣わなくても大丈夫よ。」
「・・・・・・」
「ねえ、もし洋祐が美穂のことを気に入ったら、彼女として考えてみる?
 もちろん、美穂が洋祐のことを気に入ってくれたらの話だけど…」
「その可能性は低いと思うけど、そうだったとしても遠慮しておくよ。」
「えー、何で?」
「だって、綾夏の友達だろ。もし付き合ったとしたら、
 綾夏に全部筒抜けになりそうで…、嫌だな。」
「ははは、確かに、それはあり得るわね。
 あの娘なら、私が聞かなくても、自分から全部話してくれそう…、ははは。」

何かその話しが綾夏の壺に嵌まったのか、
綾夏はその後も、度々思い出しては笑いを堪えていた。

食事を終えると、いつものように二人で風呂に入り、
湯船に浸かっていた。

「美穂は、未だに洋祐のことを彼氏さんって言うのよ。」
「・・・・・・」
「その都度、違うって言っているんだけど…」
「・・・・・・」
「完全に彼氏認定されているみたい。」
「・・・・・・」
「周りの人に話しを聞かれたら、それこそ大変よ。」
「・・・・・・」
「また変な噂が広まっても困るしね。」
「・・・・・・」
「でも、洋祐に会ったら、呼び方を考えるって言っていたから、
 やっと、これで彼氏さんって呼ぶことも無くなるわ。」

綾夏は俺に背を向けているので、彼女がどんな顔をして話しているのか、
俺にはわからなかった。

「綾夏。」
「何?」
「入れてもいい?」
「いいよ。」

二人で一旦立ち上がり、対面座位の姿勢で湯船に浸かった。
暫くキスをした後、互いに抱き締め合っていたら、
綾夏が話し始めた。

「美穂に、彼氏じゃないって言っておきながら、
 洋祐とこんなことしているって美穂が知ったら、
 彼女はどう思うかな。」
「・・・・・・」
「彼氏じゃなくても、セックスしたいと思う人がいるなんて、
 普通じゃ、絶対理解されないよね。」
「・・・・・・」
「もしも洋祐が美穂と付き合い始めたら、
 私たちのこと、美穂には隠し続けなくちゃいけないんだね。」
「・・・・・・」
「それは…、結構辛いな。」
「・・・・・・」
「美穂の顔、真面に見られないかもしれない…」
「・・・・・・」
「そう考えると、洋祐と美穂が付き合うのは、
 私にとっても、やっぱり無理なことかな…」
「俺は、別に付き合うつもりはないから…」

俺がそう言うと、綾夏は腰を上下にゆっくりと動かし始め、
顔をやや上に向けながら喘ぎ始めた。


[2] Re: 続々 せ・ふ・れ  けい :2024/03/24 (日) 23:23 ID:58p72JQI No.190628
楽しみに待ってました。ありがとうございます。
続きお願いします


[3] Re: 続々 せ・ふ・れ  まつ :2024/03/25 (月) 08:17 ID:d1cUahSA No.190634
新スレ!ありがとうございます。
続きが読める事がうれしいです!

さて「彼氏じゃなくても、セックスしたいと思う人がいるなんて、
 普通じゃ、絶対理解されないよね」と綾夏さんの発言はやはり自分のしてることの自覚はあるんですね。
たまに、天然でそのへんの曖昧な女性もいるので、綾夏さんがそういう女性じゃない事がハッキリしました。
まぁ、そうだとは思ってましたが…。
洋祐さんの思惑を読んでると、そのへんが少し曖昧だったから安心しました。

そして、2人のカラダだけの関係が気持ち的にも近づいていると感じました。
というより元々お互い(洋祐さんは完全に魅せられてたでしょうが)に魅かれあっていた事が具現化しつつあるように感じます。
でも、この話は次々と急転するので、どうなるかわかりません。
もちろんグッドエンドを期待しますが。

最後まで目が離せません。
応援しています。

[4] Re: 続々 せ・ふ・れ  ジーン :2024/03/28 (木) 20:22 ID:GysfMvlk No.190759
洋祐さん、
新たなスレ嬉しいです。
まつさんと同じように目が離せません。


[5] Re: 続々 せ・ふ・れ  洋祐 :2024/03/29 (金) 21:08 ID:wMGMZc8U No.190788

けいさん、まつさん、ジーンさん、レスありがとうございます。



美穂に会う前日の金曜の昼に、綾夏からメールが届いた。

『生理が来たから、明日は、J駅に一人で来てね
 寝坊して遅刻しないように』

ちょうど二週間前の金曜は、俺が綾夏の中に射精しようとした日だ。
もしも、あのとき、俺が綾夏の中に射精していたら、
今日、綾夏は無事に生理を迎えることができただろうか。
ふとそんなことを考えたら、俺の胸の鼓動が速くなった。

そう言えば、綾夏に生理中に会うのは、いつ以来だろう。
社会人になってからは、一度もないはずだから、
学生時代のサークルで会ったとき以来か…
綾夏の生理中に逢わないことを、俺と綾夏で決めたわけではないが、
二人の関係を考えれば、それが当然なのだろう。

翌日、俺は午後0時半頃に部屋を出て、J駅に向かった。
電車の時間の関係で、待ち合わせの1時よりも10分近く早くJ駅に着いたが、
改札を出ると、すでに綾夏と美穂と思しき女性が、二人並んで待っていた。

綾夏が、俺と美穂をそれぞれ紹介した後、互いに挨拶を交わした。
俺にとっては、美穂とは、事実上今日が初対面と言っていいが、
美穂は綾夏ほどの美人ではないものの、綾夏の言う通り、小柄で可愛らしい顔立ちだった。
綾夏よりも童顔で、確かに同い年には見えない。
俺は、美穂の胸の感触を思い出し、つい彼女の胸に目がいってしまった。

「先日は、大変ご迷惑をお掛けしまして、本当に申しわけありません。」
「そんなに気にしなくても大丈夫です。」
「綾夏が連絡して駆けつけて下さったそうで、ありがとうございました。」

美穂は、少し緊張しながら、そんな堅苦しい挨拶をしていたが、彼女の表情を見れば、
それは決して形式的なものではなく、心からお礼を言っているように窺えた。
美穂はその顔立ちとは裏腹に、低くて落ち着いた声なのが印象的だった。
綾夏もそうだが、アルトボイスは、俺にとって心地よい声だ。

「同い年なんだから、そんなに畏まらなくてもいいのに。」

俺たちの横で会話を聞いていた綾夏が、笑いながらそう言った。

とりあえず挨拶が終わった後、三人で駅の近くのレストランに入った。
店では、俺と綾夏が並んで座り、美穂が綾夏の前に座った。
男性一人女性二人の組み合わせでは、きっと女性二人が並んで座るケースが多いだろう。
ただ、女性二人が隣同士で会話すると、男性は蚊帳の外に置かれやすくなる。
俺は蚊帳の外でも構わなかったが、綾夏が、そうならないよう気を遣ったようだ、

とは言え、店での会話は、綾夏と美穂の二人の会話がほとんどで、
俺は、話しを振られたときに喋る程度だった。
それでも、俺と美穂は徐々に打ち解けていき、
店に入って1時間程経つ頃には、俺と美穂の二人で会話するようになっていた。

「綾夏、彼の連絡先、聞いてもいい?」

店を出る少し前、美穂が綾夏に尋ねた。

「何で私に聞くの?」
「一応、綾夏が紹介してくれた人だから。」
「洋祐が良ければ、私は構わないけど…、洋祐の連絡先を聞いて、どうするの?」
「たまに私の話しを聞いて貰えたらと思って…」
「ふーん、別にいいんじゃない。」
「あのー、迷惑でなければ、教えて貰えますか?」

美穂が俺の方を向いて尋ねてきた。
綾夏の視線を気にしながらどうするか考えたが、美穂の目の前で断るのも気が引けるし、
断る理由もなかったので、お互いに携帯番号とメアドを交換した。

三人で店を出てから駅に向かうとき、俺の前を綾夏と美穂が話しながら歩いていた。

「でも、綾夏の彼氏じゃなぁ…」
「だから、彼氏じゃないって…」
「綾夏には勝てる気がしないのよね…、負けるのは悔しいけど…」
「その勝ちとか負けって、何なの?」

歩いている途中、そんな二人の会話が俺の耳に入ったが、
その前後の会話は聞こえなかった。

「洋祐、美穂を送ってあげたら?」

駅に着くと、綾夏が俺にそう言った。
二人だけにするなと釘を刺しておいたのに、綾夏には全く困ったものだ。
美穂は恐縮して遠慮していたが、ここでも綾夏が「送ってもらいなよ」と勧めて、
結局、IB駅まで俺が美穂を送ることになった。
二人で電車に乗ると、運よく並んで座ることができた。

「今度会ったとき、何て呼べばいいですか?
 私のことは美穂って呼んでもらえればいいですけど…」
「別に何でも構わないよ。」
「綾夏は、洋祐って呼んでいますよね。」
「うん。男は皆、洋祐って呼んでいるな。あいつは男じゃないけど…、
 女性で洋祐と呼ぶのは、俺の母親と綾夏ぐらいかな。」
「洋祐くんという呼び方は?」
「子供の頃とか、学生のときは、そう呼ばれることもあったけど、
 最近はないかな。」
「洋ちゃんは?」
「親戚からは、そう呼ばれるけど、さすがにちゃん付けは止めて欲しい…」
「洋くんは?」
「そう呼ばれたことは記憶にないね。」
「じゃあ、洋くんって呼んでもいいですか?」
「えっ…、まあ…、別にいいんじゃない。」
「じゃあ、そう呼ぶことにします。」
「同い年なんだから、タメ口でいいよ。」
「そうですね。そうします。」

電車に乗って直ぐに、美穂とそんな話しをしたが、
美穂は、それから直ぐに、俺を洋くんと呼ぶようになり、
話し方も、まだ敬語が混ざってはいるが、タメ口に変わっていった。
美穂から綾夏との関係を聞かれるのではないかと、俺は内心冷や冷やしていたが、
何も聞かれずに済んでほっとした。

「来月、必ず連絡するね。」

IB駅で美穂と別れるとき、彼女が人懐っこそうな笑顔でそう言った。
美穂は、見た目も性格も可愛らしい女性で、以前の俺なら好きになっていたかもしれない。
だが、美穂の笑顔を見ても、美穂の胸の感触を思い出しても、
不思議と彼女を女として強く意識することはなかった。
綾夏が傍に居る限り、俺はどんな女性であっても、
女としてあまり意識することはないのかもしれない。

翌週の水曜の夜、綾夏からメールが届いた。

『生理終わったよ
 明日はジムの日だけど、J駅まで迎えに来てくれる?
 それまで、私の部屋で待っていていいから』

この週は、金曜の勤労感謝の日から三連休だった。
綾夏から、木曜の夜から過ごそうという、誘いのメールなのだろう。
綾夏は、俺に会いたいとは決して言わない。
俺が『わかった』と綾夏に返信すると、
直ぐに綾夏から『時間は明日連絡するね』と返ってきた。

翌日、午後8時半頃に綾夏の部屋に到着した。
綾夏のジムでのメニューを詳しくは知らないが、
筋トレと有酸素運動を合わせて1時間半ほどやるらしい。
ウォーミングアップやストレッチ、シャワーなどの時間を含めると、
全体で2時間ほど掛かるようだ。

午後6時頃から始めたとすると、終わるのは8時頃だろうか。
そうとすると、軽く食事をして帰ると言っていたから、
綾夏が帰って来るのは、10時近くになりそうだ。
少し早く来てしまったが、仕方がない。
久しぶりに、綾夏の部屋の中を眺めてみるか…

本棚を見ると、以前は、映画のパンフレットが並べられていたり、
テーマパークのグッズが飾られていたりしたが、今は、すでに無くなっていた。
本棚の抽斗を開けてみると、以前はネックレスが仕舞ってあったが、
それもどこにも見当たらない。

これらはBとの思い出の品や彼からのプレゼントと思われるので、
きっと綾夏が処分したに違いない。
Bと別れてからすでに2カ月程経つが、綾夏は気持ちの整理がついたのだろうか。


[6] Re: 続々 せ・ふ・れ  けい :2024/03/31 (日) 07:11 ID:Bm5yF5kA No.190830
新たな展開ですね
続きが気になります


[7] Re: 続々 せ・ふ・れ  まつ :2024/03/31 (日) 07:45 ID:q.sz6Yn6 No.190832
なにやらさざ波が立ちはじめました。
またまた目の離せない展開です。

応援してます

[8] Re: 続々 せ・ふ・れ  洋祐 :2024/04/05 (金) 20:57 ID:G8eMu3Do No.190998

けいさん、まつさん、レスありがとうございます。



午後9時半近くに、綾夏から連絡があり、彼女を駅まで迎えに行った。
綾夏と一緒に彼女の部屋に戻ったのは、10時過ぎだった。

「あー、本当に疲れたわ。」
「ごくろうさん。」
「今日は洋祐が来るから、いつもより少し早く上がったけど、
 それでもやっぱり、きつかったな。」
「この後、どうする?」
「シャワーを浴びてきたけど、やっぱりお風呂に入りたい。」

綾夏がそう言うので、俺が風呂の支度をして、二人で一緒に入った。

「先週、美穂を送って行って、どうだった?」

二人で湯船に浸かっているとき、綾夏が美穂のことを尋ねてきた。
綾夏は俺に背を向けているので、彼女の表情は俺にはわからない。

「どうだったじゃないよ。」
「何が?」
「あれほど二人だけにするなって言っておいたのに。」
「そうだったっけ?覚えてないわ。」

俺が文句を言っても、綾夏は全く意に介していない。

「それより、どうだった?」
「彼女からは何も聞いていないのか?」
「ううん、聞いたわよ。私が聞かなくても、美穂は自分から話してくれるから。」
「・・・・・・」
「そう言えば、美穂から洋くんって呼ばれているんだって?」

綾夏が可笑しそうに言った。

「何を笑っているんだよ。」
「別に…。私も洋くんって呼ぼうかな…」
「はっ?」
「って美穂に言ったら、洋くんと呼ぶのは私だけだから、絶対ダメだって。」
「・・・・・・」
「彼女、来月に洋祐と会う約束をしたって言って、喜んでいたわよ。」
「連絡するって言われただけで、会う約束はしていない。」
「洋祐と会うために連絡するんだから、同じことでしょ。」
「・・・・・・」
「私たちのこと、何か言っていた?」
「別に何も…」
「ふーん、そうなんだ。」
「俺のことは何か言っていた?」
「ふふふ、気になる?」
「別に…、ただ聞いてみただけだよ。」
「洋祐について、直接は何も言っていないけど…、
 面食いの綾夏にしては、珍しいわねって言われたわ。」
「どういう意味だよ。」
「知らないわよ。私の方こそ、面食いとか言われて心外なんだから…」

美穂は、当然Bのことを知っているはずだから、
Bの容姿から、綾夏が面食いと判断したのだろうか。
Aも容姿は良かったから、多分、美穂の指摘は正しいのかもしれない。

「それより、美穂のことどう思う?」
「どうって…、可愛い娘だと思うよ。」
「それだけ?」
「それだけって…、そんなに長い時間話しをしたわけではないから、
 それ以上はないよ。」
「なーんだ、つまらない。」
「つまらないじゃないだろ。どういうつもりだよ。」

俺は綾夏の胸をギュッと掴んで、少し声を荒げた。

「そんなに怒らなくてもいいでしょ。」
「別に怒っていないよ。」
「前にも言ったけど、洋祐は、女性と付き合うどころか、
 話しをする機会もないから、それじゃダメだなと思って、
 私以外にも、話しができる女性を紹介しただけよ。」
「・・・・・・」
「初めから美穂を紹介するつもりだったわけではないけど、
 偶々あんなことがあって、美穂もお礼がしたいって言うから…」
「・・・・・・」
「美穂は、彼氏いない歴=年齢だけど、人懐っこいし、話し好きだから、
 彼女なら洋祐の相手もできるんじゃないかなって…、そう思っただけ。」
「・・・・・・」
「洋祐と美穂が付き合うことを期待していたわけじゃないわ。」
「・・・・・・」
「それに、美穂は未だに洋祐が私の彼氏だと疑っているし…、
 洋祐だって、付き合うつもりはないって言っていたじゃない。」
「・・・・・・」
「だから、別に、洋祐と美穂を付き合わせようなんて思ってないから…」
「・・・・・・」
「それに、私は彼氏がいても、洋祐とこのまま続けられるけど、
 洋祐が美穂と付き合ったら、私とは続けられないでしょ。」

それは、俺にとっては理屈が全くの逆だ。
俺は、綾夏と続けられるから、他の女性と付き合うことなどできない。

「洋祐がどうのって言っているわけじゃなくて、普通はそうでしょ。
 私が人とは違う考えを持っているだけだから…」
「・・・・・・」
「でも、今そうなったら、私も困るし…」

綾夏の胸を強く握っていた俺の手から、力が抜けていった。

「これで、少しは機嫌を直してくれる?」
「別に機嫌が悪かったわけじゃないよ。」
「そうぉ、それならいいけど。」
「・・・・・・」
「さすがにジムの後では、激しいのは無理だから…、
 今日、洋祐に仕返しされたら敵わないわ。ふふふ。」

綾夏が身体を捩って俺の方を向いた。

「今日は優しくしてね。生理が終わったばかりだから、
 優しくしてさえくれれば、後は好きにしていいから…、ね。」

綾夏はそう言って、俺に抱きついた。

「優しくして…。お願い…」

二人でベッドに入った後、綾夏がもう一度小さい声で言った。
俺は、仰向けに寝た綾夏にキスをした後、
彼女の首筋から下に向かって、手と唇で愛撫していく。

綾夏の丸い乳輪と小さく突き出た乳首を、指先と舌で丹念に愛撫すると、
綾夏は「んんっ…」と小さく声を出し始めた。
俺は、暫く綾夏の胸の愛撫を続けた後、胸を右手で優しく揉みながら、
胸から下に向かって、左手と唇で愛撫していった。

綾夏のウエスト周りを愛撫していると、彼女は身体を左右に捩りながら、
「あぁっ…」と声を出して喘ぎ始める。
俺は、綾夏の臍から更に下に向かって愛撫を続け、
彼女の薄い恥毛を舌でなぞった。

そして、俺は、両手で綾夏の太腿を両手で掴み、股間をゆっくり開くと、
俺の目の前に、綾夏の美しい性器が露わになった。
細長く縦に割れた大陰唇、大陰唇の内側に収まった小陰唇、
小陰唇の上から顔を出すクリトリス、小陰唇の中に僅かに見える膣口、
その全てが俺には美しく思えた。

小陰唇の中はすでにしっとりと濡れている。
数か月前までは、この姿をBにも曝していたに違いない。
だが、今、この姿を眺めることができるのは俺だけだ。

ふと見上げると、綾夏は、両手で顔を覆っている。
俺は、綾夏の股間に顔を近づけ、彼女の性器を舌と唇で愛撫した。
すると、綾夏は、両手でベッドの両端を掴みながら、
身体を左右に大きく捩って喘ぎ続けた。

「ねぇ…、きて…」

暫くして、綾夏がそう呟いた。
俺は膝立ちし、ペニスを握って綾夏の股間にあてがうと、
彼女の膣の中にゆっくりと押し込んでいった。


[9] Re: 続々 せ・ふ・れ  けい :2024/04/07 (日) 23:38 ID:QRvXQQMQ No.191048
つづきおねがいします

[10] Re: 続々 せ・ふ・れ  ジーン :2024/04/11 (木) 15:59 ID:wA1mIwvw No.191131
綾夏ちゃんは言ってほしいいんですよ。
洋祐さん、言ってあげてください。
2人が心も繋がってほしいです。
もう繋がっているとは思いますが!


[11] Re: 続々 せ・ふ・れ  待ち人 :2024/04/20 (土) 17:11 ID:Y7Kg941M No.191358
続きを待っています。

[12] Re: 続々 せ・ふ・れ  まつ :2024/05/07 (火) 12:33 ID:bnYBfRjQ No.191623
最後の投稿からひと月経ちました。
休載の時期に入ったのでしょうか?
少し下がってしまいましたので、あげさせて下さい。

[13] Re: 続々 せ・ふ・れ  洋祐 :2024/05/19 (日) 23:36 ID:dDDH1EJk No.191915

けいさん、ジーンさん、待ち人さん、まつさん、レスありがとうございます。
少し間があいてしまい、申しわけありません。



俺は挿入した後、直ぐに綾夏に静かに覆いかぶさり、
彼女の背中に両腕を回すと、綾夏も両腕を俺の肩越しに背中へ回した。
俺も綾夏も、お互いに顎を肩に乗せて軽く抱き締め合うと、
俺はゆっくり腰を動かし始める。

「はぅ…、はぅ…、はぅ…、はぅ…」

呼吸とも喘ぎ声ともつかぬものが、綾夏から漏れ始めた。
俺はそれを耳元で聞きながら、只々ゆっくりと腰を動かし続け、
それ以外のことは何もしなかった。

腰を動かし始めてから、どれ程の時間が経過したか分からない。
その間、綾夏が逝ったかどうかも、俺には分からない。
俺は、何も考えず、ひたすら腰を動かし続け、
次第に射精感を催すと、一気に腰の動きを速めた。

そして、俺のペニスに最初の脈動を感じると、
ペニスを綾夏の膣に根元まで突き刺した状態で、俺は腰の動きを止め、
綾夏の中で射精した。


「どうしよう…」

いつものように、二人で暫く余韻に浸った後、綾夏がそう呟いた。

「ジムで凄く疲れているのに、セックスしたいって思うなんて…」
「・・・・・・」
「今、洋祐が居なくなったら、私、どうなるんだろう。」
「・・・・・・」
「今日は、優しくしてくれて、ありがとうね。」

その後、暫くして俺は起き上がり、綾夏から離れた。
俺が離れた後も、綾夏は、仰向けで両脚を拡げたまま、全く動かない。

「シャワーを浴びに行く?」
「ううん、身体が動きそうにないから、このまま寝るね。
 洋祐は浴びてきていいから…」
「わかった。じゃあ、浴びてくるよ。」

俺は一人でシャワーを浴びに行き、
ベッドに戻ってきたときには、すでに綾夏は眠っていた。
俺も綾夏の隣で横になり、いつしか眠りについた。

そして、金曜からの三連休の間、俺と綾夏は一緒に過ごした。


いつからだったかは、はっきりとは覚えていないが、
俺は、綾夏を孕ませたいという思いに、徐々にではあるが駆られるようになっていった。

以前から、俺は、綾夏が俺の子を妊娠すればということを考えてはいたが、
それはあくまでも、俺の妄想の中でのことだった。
だが、この頃は、毎日のことではないにせよ、俺の中では、
現実的に綾夏を妊娠させたいと、そういう気持ちが膨らんでいった。

何故、そんな気持ちが膨らんでいったのか…
綾夏が俺の子を産んであげようかとか煽っていたこともあるが、
俺の綾夏との関係が、この頃と数か月前までとを比べると、
何と言うか、実態的にも精神的にも大きく変化していたからかもしれない。

例えば実態的な面で言えば、数ヶ月前までは、週に二日ほど、
晩から翌朝まで綾夏と過ごすだけだったが、
今は、綾夏と逢う日が増えたばかりか、休日には一日中過ごすようになった。

また、精神的な面で言えば、数か月までは、綾夏と彼氏の関係が進展したかどうか、
常に不安が付き纏ったり、彼氏が綾夏に残すセックスの痕跡に悩まされたりしていたが、
今は、そんな不安や悩みもなく、綾夏を抱くことができるのは俺だけだ、
という安心感があった。

そんな情況の中で1〜2カ月程経つと、これから先も可能であれば、
今の情況がずっと続いて欲しいと、俺は思うようになった。

この数か月間、綾夏は表面的には立ち直ってきたように思えるが、
内面的には、必ずしもそうではないように感じる。
例えば合コンに誘われたとき、綾夏は、まだそういう気になれないと断ったらしいが、
それは、合コンを断るための方便ではなく、綾夏の本心ではないかと思う。

だが、これから時が経つに連れて、内面的にも綾夏が立ち直り、
彼女が前を向くようになれば、やがて、新しい彼氏ができるに違いない。
それは、俺の情況が数か月前に逆戻りすることに他ならない。

これを回避するためには、どうしたらいいか…
真っ先に思いつくのは、綾夏に自分の思いを伝え、俺が綾夏の彼氏になることだ。
だが、思いを伝えたからといって、必ずしも綾夏の彼氏になれるわけではない。

正直、俺には、自分の思いを綾夏に伝えたとしても、
そのときに、彼女から良い返事を貰えるイメージが全く湧かない。
俺が思い浮かぶのは、『ごめん。私にはそんなつもりはないの。』
と答える綾夏の姿ばかりだ。

当たって砕けろとか、清水の舞台から飛び降りる気持ちでとか、
人は簡単に言うが、それは失うものが何もないからできることだ。
もしも綾夏の答えがノーだったら、今の俺と綾夏の関係はどうなるのか。
俺には、『洋祐がそういうつもりなら、もう続けられないわ。』
と答える綾夏の姿ばかりが目に浮かぶ。

所詮、当たって砕けろなどという行動は、
絶対に砕けたくない者には決してできることではない。
俺には、今の綾夏との関係を失ってでも、勝負することなどできない。

そう考えると、俺に残されているのは、俺が綾夏を孕ませるしかないのでは?
と思うようになっていった。
もしも綾夏が妊娠したら、多分彼女には堕胎という選択肢はないはずだ。
直ぐに冗談だと訂正はしたが、俺の子どもを産んであげようかと、
綾夏が言ったこともある。

また、子どもが3人という綾夏の希望を考えれば、これからのことを考えても、
経済的なことを考えても、彼女がシングルマザーを選択することもないだろう。
それは、綾夏が俺と結婚し、生涯俺と共に人生を歩むということだ。

幸いにも、綾夏は、俺のことを気遣ってか、
危ない時期であっても、ゴムの着用を俺に求めていない。
綾夏を孕ませるチャンスは、俺にはいくらでもある。
ただ、このような行為には、大きな問題も山ほどあることも確かだ。

例えば、綾夏が妊娠を望んでいるわけではないということだ。
俺の子どもを妊娠することを全く望んでいないとは、俺は思いたくないが、
少なくとも、今妊娠することを望んではいない。
俺の欲望のため、綾夏の望みを壊すようなことをしてよいのか…

また、綾夏がゴムの着用を求めないのは、俺を信頼しているからだろう。
しかし、俺が綾夏の同意を得ないまま、そんな行為をすれば、
俺は、彼女の信頼を裏切ることになる。
俺がこんなことを考えていたと知ったら、綾夏はどう思うだろうか…

また、俺がそういう行為をしたら、その後、綾夏はどうするか…
妊娠すれば、俺との結婚、出産ということになるはずだ。
だが、妊娠しなかったとしたら、綾夏がその後どういう対応をするか、
俺には全く予想がつかない。

25〜30歳の女性の自然妊娠率は25%程度らしい。
すなわち、危ない時期に中で射精したとしても、妊娠する可能性は4回に1回で、
3回は妊娠しない計算になる。
もしも綾夏が妊娠しなかったら、その後、彼女は俺との関係をどうするだろうか…

これまでは、このようなことが、俺の中でブレーキになっていたから、
あくまで妄想の中のことで済んでいた。
だが、この頃は、綾夏とセックスする度に、俺は、ブレーキの存在を忘れていった。
また、セックスの最中に、綾夏が俺の子を孕むと想像すると、
俺は、異常に興奮することを覚えてしまった。

そんな中、三連休の翌週、11月最後の金曜の夜に、
俺は綾夏の部屋に泊まりに行った。
前回の綾夏の生理が、2週間前の金曜から始まったことを考えると、
綾夏にとって、まさに危ない時期だった。

もちろん、俺は、初めから綾夏を妊娠させると意気込んで、
綾夏の部屋に泊まりに行ったわけではない。
逆に、今日は綾夏の中には出せないな、とさえ思っていた。


[14] Re: 続々 せ・ふ・れ  ジーン :2024/05/20 (月) 09:32 ID:.OSuYGW. No.191921
洋祐さん、
更新ありがとうございます。
ご自身がアクションを起こしつつあることが嬉しく思います。
おまくいってほしいです。


[15] Re: 続々 せ・ふ・れ  ジーン :2024/05/30 (木) 04:13 ID:TdPJw2qE No.192160
洋祐さん、
その後の展開がとても気になります。
続きをお待ちしております。


[16] Re: 続々 せ・ふ・れ  洋祐 :2024/06/02 (日) 22:49 ID:lmC20nlA No.192263

ジーンさん、レスありがとうございます。




この日も、綾夏は夕食を作って俺を迎えてくれた。
土曜は、起きる時間を気にしなくてもいいので、
二人で話しながらゆっくり食事をすることができ、
食事を終えた後も、他愛ない話しをしながらゆっくり過ごすことができる。
そして、食後1時間ほど経ってから、二人で風呂に入った。

最近の綾夏は、湯船の中で正面座位でセックスするのが好きなようだ。
互いに身体を洗った後、湯船に入るときに、この体位で必ず求めてくる。
綾夏が言うには、激しく動いても、お湯の浮力や抵抗があるので、
ズーン、ズーンとゆっくりとした刺激が味わえるのがいいそうだ。

この日も、綾夏は、危ない時期であるにも関わらず、
俺の生のペニスを躊躇することなく受け入れ、
自分の身体を上下に激しく動かし続けた。

俺は、左手で綾夏の身体を支え、右手で綾夏の胸を揉みながら、
綾夏の顔を間近で眺めていた。
俺は、普段は誰にも見せることのない、このときの綾夏の表情が大好きだ。

綾夏のとの関係が始まって4年半以上が経つが、
この表情を作り上げてきたのはこの俺だという自負もあり、
決して他人には見せたくなかった。

風呂から上がると、そのままベッドに直行した。
この頃、綾夏の危ない時期にセックスするときには、
騎乗位からスタートすることがほとんどだった。
綾夏がフェラを終えて俺に跨り、ペニスを掴んで自ら挿入する、
それがいつものパターンだ。

以前から、騎乗位で始めるときには、ゴムをするかどうかを、事実上綾夏が決める。
ゴムをするときは、フェラを終えた後、綾夏がペニスにゴムを被せるが、
ゴムを着けないときは、そのまま生で挿入し、それが綾夏の意思表示にもなる。
綾夏と話して決めたわけではないが、それが互いの暗黙の了解だった。

この日の夜も、綾夏は、フェラを終えて俺に跨り、生のペニスを自ら挿入し、
セックスがスタートした。
騎乗位の後に、綾夏が四つん這いとなり、体位をバックに変えたが、
ここまでは、俺は、綾夏を孕ませようとは微塵も考えていなかった。

だが、バックを終えて体位を正常位に変え、暫く腰を動かした後、
綾夏が両脚を俺の腰に絡ませたときだった。
綾夏を孕ませるという考えが、俺の頭を擡げ始めた。

このまま綾夏の中に射精して彼女を妊娠させることができれば、
俺は、この先ずっと綾夏と共にすることができる。
そんな思いが俺の頭の中を駆け巡った。

以前、綾夏は、子宮は自分にとって大切な場所と言っていたが、
そうであれば、その子宮に俺の子を宿すということは、
綾夏の全てを俺が征服したことに他ならない。
そう考えると、俺は、異常な興奮に包まれた。

普通なら、決して手に入れることなどできない理想の女を、
自分の手で孕ませ、生涯自分のものにすることができるのだ。
俺は、そんな欲望と興奮の中、ひたすら腰を動かし続けた。

「あぁぁ…、あぁぁ…、あぁぁ…、あぁぁ…」

綾夏は、両腕と両脚で、いや全身を使って俺にしがみつきながら、
小さい声で喘いでいる。
まるで、今日が危ない日であることを忘れたかのようだ。

俺の中では、このまま射精しても綾夏が妊娠しなかったら、
その後の二人の関係はどうなるのか、という不安もあった。
だが、無防備に俺に抱きつく綾夏を見ると、
そんな不安もすでに消し飛んでいた。

暫くすると、俺に抱きつく綾夏の力が抜けていった。
俺は、自分の身体が綾夏の身体に密着するよう抱き直し、
彼女の身動きが取れないように両腕で強く抱き締めながら、
腰の動きを速めていった。

それから間もなく、射精感を催すと、それが急激に高まっていく。
俺は、両腕をより深く綾夏の背中に回しながら、より強く綾夏を抱き締め、
射精に向けて全力で腰を振り続けた。

綾夏は、俺の思惑など知る由もなく、完全に俺に身を委ねている。
もうすぐ…、もうすぐ…、綾夏が…、綾夏が俺のものになる。
俺は、心の中でそう叫び続けていた。

だが、脈動が始まる直前のことだった。

『出来ちゃうよ…』

俺に身を委ねた綾夏が、今、口にしたわけではない。
今月の初めに、綾夏が俺に言った言葉が、俺の頭の中を過った。
それと同時に、俺は腰を大きく引くと、射精が始まった。
ビクンビクンと、脈動に合わせてペニスが大きく動く自覚はあった。
綾夏の膣からペニスが抜けたようだが、何処に射精しているかはよく分からない。

「はあー、はあー、はあー、はあー」

俺は、射精を終えた後、激しく呼吸をしながら腕を立てて、綾夏を見た。
綾夏は大きく呼吸をしていたが、目を瞑ったままぐったりとして動かない。
暫くして、俺は綾夏から離れ、ティッシュでペニスを拭いた。

綾夏は仰向けで両脚を開いたまま、相変わらず動かない。
綾夏の股間を覗くと、膣口が僅かに丸く開いており、
その周辺には、大量のザーメンが飛び散っている。

俺は綾夏の股間を暫く眺めていたが、
綾夏の膣口からザーメンが流れ出すようなことはなく、
綾夏の中に出すことだけは回避できたようだ。
俺は少し安堵した気持ちになったが、それと同時に、
膣口の周辺に飛び散ったザーメンを見ると、俺には、後悔の念が押し寄せていた。

俺は、綾夏を身動きが取れないようにして、激しく腰を振っていたわけだから、
綾夏も俺が中で射精するつもりだったことに気づいていたはずだ。
それでも、綾夏は最後まで拒絶しなかった。
それは、俺の思いを受け入れたということだろうか。

あのまま、俺が腰を引きさえしなければ、ザーメンが飛び散ることはなく、
全て綾夏の膣の中に注がれていたはずだ。
俺は綾夏に付いたザーメンを指で集めて掬い、その指を綾夏の膣口に近づけてみる。
俺は、ザーメンの付いた指を見ながら、この指を膣の中に入れてしまおうかと、
そんな衝動に駆られたが、暫く指を眺めていると、漸く冷静さを取り戻した。

俺は、ティッシュで綾夏に付いたザーメンを拭った後、
綾夏の隣に横たわり布団を掛けた。
チャンスを棒に振ったのだろうかと、そんな思いが俺にわいてきた。

「あのさ、何か、途中から意識が飛んだんだけど…」

暫くして綾夏がそう呟いた。
意識が飛んだって…、いつ飛んだのだろうか。

「今まで、眠くて寝たり、酔って寝たりしたことはあったけど…」
「・・・・・・」
「まさか意識が飛ぶなんてね…」
「いつから、飛んだの?」
「それがよくわからないの。」
「・・・・・・」
「気が付いたときには、洋祐がティッシュで私の身体を拭いていたし…」

ということは、俺が中に出そうとしていたときは、
すでに綾夏の意識が飛んでいたということなのだろうか。
もしそうなら、綾夏は俺の思いを受け入れたわけではないことになる。
綾夏に確かめてみたいが、そんなことは聞けるわけもなかった。

結局、思い止まったことは正解だったのかもしれない。
そう考えると、俺は、全身の力が抜けていくように感じた。

その後は、日曜の午後まで綾夏と過ごし、何度も綾夏とセックスした。
セックスをする度に、綾夏を孕ませたいという気持ちが沸いたが、
自分の気持ちを必死に抑え、綾夏の中で射精することはなかった。


[17] Re: 続々 せ・ふ・れ  まつ :2024/06/03 (月) 06:15 ID:OGOW1gmQ No.192269
ふーっ。

なにか、ココのところの投稿にある種の緊張感が漂っていて、つい張り詰めて読んでいます。

綾夏さんに彼氏が居なくなって、洋祐さんに別の女性を紹介したあたりから、2人の関係が別のフェイズに入ったようです。

さらにそこに託卵(?)の意識も加わって、いわゆる「せふれ」の関係から変化してきてるからでしょうか…。

文章を読んでいると、誤字や脱字が無く、文脈的におかしな所もなく、キチンと推敲されているのがわかります。
投稿にそれなりの注意が必要で時間をかけていることが伺われます。
ここを読んでる方へのご配慮を感じて、ありがたい思いです。

この話がどこに向かっていくのか、目が離せません。
応援しています。

[18] Re: 続々 せ・ふ・れ  ジーン :2024/06/06 (木) 07:02 ID:e9.yW.SQ No.192350
ドキドキして読ませていただきました。
まつさんに同意です。
洋祐さん、中で出してほしかったです。
でもその時はそれがその頃の洋祐さんなのでしょうかね!?


[19] Re: 続々 せ・ふ・れ  洋祐 :2024/06/10 (月) 23:18 ID:zXtPr8l. No.192479

まつさん、ジーンさん、レスありがとうございます。




翌週も、翌々週も、水曜と金曜〜日曜に綾夏と逢ったが、
翌週の金曜以降は、綾夏が「好きにして」と言ったので、
俺は、遠慮なしに綾夏の中で射精した。

ただ、少し気になったのは、最後の日曜の晩になっても、
綾夏の生理が始まらなかったことだ。
綾夏の周期は、大抵28日か29日で、年に数回の頻度で、
27日か、30日またはそれを超えることもあるという。

「洋祐もちゃんと覚えておいてね。私も没頭すると、我を忘れることもあるから…」

綾夏はそう言って、俺に教えてくれたが、
周期を教えられると、やはり俺も気になってしまう。
だが、綾夏はそれほど気にしていないようだ。

「今日で30日目だよね。」
「えっ、何が?」
「前の生理から…」
「え〜と、そうかな。」
「・・・・・・」
「何?心配してくれるの?」
「それは…、もちろん…」
「洋祐がそう言ってくれると、何か嬉しいな。」
「・・・・・・」
「でも、大丈夫よ。もうすぐだなって、自分の体調で分かるの。
 毎回分かるわけではないけど、こういう体調のときは必ず始まるから…
 多分、明日には始まると思うわ。」

綾夏はそう言って、優しそうに笑った。
そして、綾夏の言う通り、翌日の月曜の夜に生理が始まったと連絡があった。
俺は、何故か少しほっとした気分だった
2週間前、綾夏は俺のものだと意気込んで、俺は綾夏の中に射精しようとしたものの、
いざ綾夏の生理が遅れると、少し怖気づいてしまう。
ひょっとしたら、そんな俺の心を、綾夏は見抜いているのかもしれない。

翌日の火曜の夜に、美穂から初めて電話があった。

「もしもし、洋くん?」
「うん。」
「よかったぁ。初めての電話だから、少し緊張しちゃった。」

美穂は少しほっとしたようにそう言った。

「今、電話しても大丈夫?」
「大丈夫だよ。」
「今度の土曜って、洋くん、何か予定がある?」

今度の土曜は、天皇誕生日を挟む三連休の初日だが、綾夏は生理になったばかりだから、
土曜に綾夏に逢うのは無理だろう。

「今のところ、特に予定はないけど…。」
「本当?じゃあ、今度の土曜、会って話しを聞いてもらいたいんだけど、どうかな?
 急なことで申しわけないんだけれど…」
「うん。大丈夫だよ。」
「よかった。洋くん、本当にありがとう。」

美穂は嬉しそうにそう言った。
美穂の声は、電話越しだと一層低く感じ、彼女の可愛らしい顔立ちは想像がつかない。

それから、場所と時間をどうするか、美穂と話した。
初めは、美穂が電車1本で来れるIB駅で待ち合わせをしようと考えた。
だが、IB駅周辺は繁華街で、土曜は混雑しやすく、
また、俺も美穂も、IB駅でゆっくり話しができる店を知らなかった。

美穂に彼女の家の最寄り駅のNT駅周辺について尋ねたが、
適当な店がないとのことだった。
当日、店探しに時間をかけるのも無駄なので、
結局、美穂がJ駅まで来ることになった。
J駅近辺なら、ゆっくり話しが出来そうな店に心当たりがある。

「話しを聞いて欲しいって、どのくらいの時間なの。
 それによって、何時に待ち合わせたらいいか決めたいけど…」
「最低でも2時間ぐらいは話したいかな…」

最低2時間なら、長くて3時間ぐらいだろうか…
12月で日も短くなっているし、暗くなる前には帰れるようにしたいから、
午後1時に待ち合わせをして、二人で昼食を摂ることに決めた。

翌日の水曜の夜、綾夏から珍しく電話があった。

「今度の土曜、美穂に会うんだって?」
「ああ」

きっと、美穂から聞いたのだろう。
だが、昨日の今日で、綾夏に話しが伝わっているとは…
俺は苦笑してしまった。

「美穂、すごく喜んでいたよ。」
「そうか。」
「それでどう?」
「どうって何が?」
「ウキウキするとか、ワクワクするとかってことよ。」
「別に…」
「随分、そっけないのね。」
「そうか?」
「そうよ。だってこれってれっきとしたデートでしょ。」

俺は、綾夏に言われて初めて、これはデートなのかと思った。

「美穂にとっても、生まれて初めてのデートかもしれないわ。」
「・・・・・・」
「私だって、洋祐とデートしたことないのに…、美穂に先を越されちゃった。」
「・・・・・・」
「前にも言ったように、美穂は彼氏いない歴=年齢だから…、優しくしてあげてね。」
「何だよ、優しくって?」
「だって、初めは痛かったりするでしょ。」
「はっ? 会って話すだけだから、痛がるようなことをするわけないだろ。」
「もしもってこともあるでしょ。」
「あのね、そんなつもりもないし、何かしたら綾夏に筒抜けなんだから、
 そんな気も起きるわけがないだろ。」
「そうなの?」
「ああ」
「な〜んだ。」
「な〜んだって…。こんなことを言うために電話してきたのかよ。」
「だって、二人を引き合わせたのは私なんだから、
 責任と言うか…、心配するのは当たり前でしょ。」
「・・・・・・」
「もちろん洋祐のことじゃなくて、美穂のことよ。」
「別にそんな心配いらないし…。」
「そうお?でも、私と洋祐が初めて二人だけで飲んだ後、
 そんなつもりはなかったけど、しちゃったでしょ。」
「・・・・・・」
「しかも、洋祐、中に出しちゃったし…。」

まさか、学生時代のあの日のことを、ここで言われるとは思わなかった。
その話しを持ち出されたら、俺は何も言えない。

「それを考えたら、洋祐と美穂だって、何があってもおかしくないじゃない?」
「・・・・・・」
「別に洋祐と美穂に何かあっても、私は口を挟むつもりはないけど…
 でも、美穂は、私と違って処女なんだからね。
 私が、優しくしてあげてねって、洋祐に頼むぐらいは当然だと思うけど。」

俺には、何の反論もできなかった。
だが、綾夏は本気で、俺と美穂がどうかなると思っているのだろうか。
俺はともかく、男性と付き合ったことがない美穂が、
俺とそのようなことをするとは、全く考えられないのだが…

「うふふふ…」

俺が黙っていると、電話の向こうから綾夏の笑う声が聞こえてきた。

「これぐらいで勘弁してあげるわ。美穂のことよろしくね。」

綾夏はそう言って電話を切った。


[20] Re: 続々 せ・ふ・れ  ジーン :2024/06/13 (木) 07:17 ID:7LoD54vE No.192541
更新、ありがとうございます。
洋祐さん、何だか煽られてますね。
試されてるように思います。
私だけにする気はないの⁉️って


[21] Re: 続々 せ・ふ・れ  洋祐 :2024/06/17 (月) 22:22 ID:tIwVpYtc No.192646

ジーンさん、レスありがとうございます。



土曜は、午前8時頃に目が覚めた。
予報では、今日の天気は悪く、雨が降ったり曇ったりのようで、
最高気温も10℃に届かず、寒い一日になりそうだ。

まあ、美穂と会うと言っても、外を歩き回るようなことはないから、
天気がどうであろうと、あまり関係ないと言えば関係ないが…

外で女性と二人で待ち合わせをするなんて、何年ぶりだろうか。
そう思うと、今更ながら、少し緊張してきた。
だが、美穂が一方的に話しをするのは予想できるので、
俺が気を遣う必要もないかと考えると、直ぐに気が楽になった。

先月、綾夏と美穂に会ったとき、俺は待ち合わせ時刻の10分程前に到着したが、
美穂はすでに到着していた。
天気も悪くて寒い中、遠くから来る美穂を待たせるのもどうかと思い、
今日は、J駅に12時40分頃に到着するように部屋を出たが
J駅に到着してみると、すでに美穂が待っていた。

「こんにちは。」

美穂が先に挨拶してきた。

「お待たせ。ずいぶん早いね。」
「私から洋くんに話しを聞いてって頼んだのに、
 私が待たせたら申しわけないでしょ。」

美穂は笑顔でそう言った。
そんな美穂の顔を見て、俺は胸が少しドキドキした。
綾夏もそうだが、笑顔が素敵な女性には魅力を感じる。

予定より少し早いと思ったが、直ぐに二人で店に向かった。
まだ、午後1時前なので、まだ店が混んでいると思ったが、
天気のせいか、然程でもなかった。

料理を注文した後、二人で他愛もない話しをしていたが、
料理を食べ始めてからは、話しは、予想通り美穂の独壇場となった。
美穂の話しの内容は、今日が初めて二人で会うということもあってか、
自己紹介が中心だった。

美穂の家族は、両親と、4歳上の兄と、2歳下の弟の5人だが、
去年、兄が結婚し、今年の春、弟が就職して地方に配属になったため、
今は、実家で美穂と両親の3人暮らしだそうだ。
男の兄弟に挟まれ、兄も弟もよく自宅に友達を連れてきては、
一緒に遊んでいたおかげで、男性と話すことに抵抗はないらしい。

美穂の趣味は、クラッシック音楽の鑑賞で、小学5年のとき、
新任の音楽教師の影響で、聴くようになったそうだ。
ただ、自分の周りには、クラッシック音楽のファンがいないので、
コンサートも一人で行かなければならないので、それがとても残念と言っていた。

クラッシック音楽に関しては、美穂は長い時間話していた。
好きな作曲家については、以前はブラームスを好んで聴いていたが、
最近では、マーラー、リスト、ワーグナーに嵌っているらしい。
それから暫くは、これらの作曲家の曲に関する話しが続いた。

正直、ベートーベンやモーツァルトなら、俺でも知っている曲はあるが、
ワーグナーは、映画の地獄の黙示録で使われたワルキューレの騎行しか思い当たらない。
マーラーとかリストに至っては、誰だそれっ?て感じだ。
そんな俺に、マーラーの良いところを力説されても、ちんぷんかんぷんだった。

音楽に関連した話しとしては、美穂は、中学校と高校では、
美穂は吹奏楽部に入部して、フルートを吹いていたそうだ。
だが、6年間も吹いていたのに、あまり上達することがなく、
高校卒業後は、気晴らし程度に吹くだけらしい。

中学生の頃、フルートの練習をするときに、カセットテープに録音していたが、
高校生のときにその録音を改めて聴いたら、今とほとんど変わりがなく、
愕然として、自分には才能がないと思って諦めたそうだ。

その他では、綾夏から聞いて知っていたことではあるが、
今まで男性と付き合ったことがないと、美穂が自ら話してきたことには、
正直、俺は驚いた。

事実上、今日で俺と会うのが二度目であるにも関わらず、
そんな話しを俺にしてくるとは思ってもみなかった。
私は男性経験がありません、と言っているのと同じだからだ。
だが、美穂は、何の躊躇いも見せず、淡々と話していた。

異性を好きになったことは何度かあるが、その先の気持ちが沸いたり、
先のことを想像したりすることはなかったそうだ。
周りから、異性を好きになったら、その人と話しをしたいとか、
その人と一緒にいたいと思うでしょと言われても、
美穂はあまりピンとこないらしい。

恋愛感情が薄いのか、それとも異性を本当に好きになったことがないのか、
美穂自身もよく分からないと言っていた。
綾夏は、このことを知っていてあんなことを言っていたのだろうか。
もしもそうなら、綾夏はとんだ食わせ者だ。

「でも、洋くんは、私の好きなタイプだけどね。
 綾夏と違って、私は面食いじゃないから…。」

可愛い女性から好きなタイプだと言われるのは、正直嬉しいことだが、
取って付けたような話だし、俺はあまり本気にしていない。
それに、面食いじゃないというのは、余計なお世話だ。

何故綾夏が面食いだと思うのかを美穂に尋ねところ、少し意外な答えが返ってきた。

「会社の同じ部署に、〇村さんという三つ上の先輩がいるんだけど、
 〇村△香さんって、洋くんは覚えている? 」

どこかで聞いたような名前だが、思い出せない。

「綾夏と同じ大学で同じサークルだったって言っていたけど…」

美穂のその言葉で、俺は漸く思い出した。
俺が大学1年生のとき、同じサークルの4年生だった女子の先輩だ。
もちろん、俺は一度も話しをしたことはないが…
綾夏と同じ会社で働いているというのは、俺には初耳だった。

「それで、〇村さんは、学生時代の綾夏の元彼を知っていたから、
 どんな人か聞いたの。」
「・・・・・・」
「そうしたら、顔はハンサムで見た目はかっこいいって言っていたから、
 なるほどねって思ったわ。Bさんもそうだったし…」
「・・・・・・」
「Bさんだけだったら、偶々そういう人だったということもあるけど、
 前の彼氏もハンサムだとすると、やっぱり面食いかなって思うじゃない。」
「・・・・・・」
「綾夏も美人だからね…。美人は、やっぱりそういう人が好きなのかなって思ったわ。」
「・・・・・・」
「だから、洋くんに初めて会ったときは、少しびっくりしちゃった。
 綾夏の彼氏だと思っていたから…」
「・・・・・・」
「あっ、ごめんね、こんなこと言って。
 別に洋くんの容姿が悪いってことじゃないから、気にしないで。
 それに、洋くんは見た目も私のタイプだから…」
「・・・・・・」
「でも、綾夏が面食いなのはいいけど、
 そういう人ばかり選んでいると、これからも苦労しそうだよね。」

美穂の話しを聞いて、俺は、綾夏が何だか急に遠い存在のように思えた。
そもそも、綾夏は俺の手が届くような女ではないと分かっていたつもりだったが、
その事実を突きつけられたような気分だった。

印象に残った話しとしては、美穂は、今、ある資格を取るために勉強をしているらしい。
今年初めて試験を受けて、先日、試験結果の発表があったが、
美穂曰く、まだ箸にも棒にも引っ掛からない段階だそうだ。
ただ、何年かかっても資格を取りたいという思いは強く、
時間的な制約はあるが、毎日勉強を続けていると言っていた。

美穂が取りたい資格は、筆記試験に合格したとしても、
数年の実務経験がなければ取れない資格のようで、
美穂は、筆記試験に合格したら、転職して実務経験を積むそうだ。

仕事を続けながら、資格を取るための勉強をするなんて、俺には、到底無理な話だ。
しかも、今の仕事とは全く関係のない資格だから尚更だ。
俺は、美穂から資格の勉強の話しを聞いて感心し、美穂の見方が変わった。


[22] Re: 続々 せ・ふ・れ  けい :2024/06/22 (土) 21:57 ID:Gwsmi1PA No.192765
新たな展開が。。。続きお願いします

[23] Re: 続々 せ・ふ・れ  洋祐 :2024/06/30 (日) 23:00 ID:ar/0qqok No.192964
けいさん、レスありがとうございます。



自己紹介のような話しを終えた後、美穂は、最近思うことを話し始めた。
このときは、友達とか友人ってなんだろうという話しだった。
会社の同期の女性が、彼女の友人の話しをしているとき、
美穂は、『それって友人ではないんじゃない』って感じることがよくあるそうだ。

美穂は、知人はたくさんいるが、友人は数えるほどしかいないそうで、
美穂自身は、それが当たり前だと思っているらしい。
なので、友達が何十人もいるという話しをされると、
美穂は、そんなわけないでしょ、と思ってしまうようだ。

友人の定義というか概念というか、自分が考える『友人』が、他人とは違うのか、
それとも定義や概念が同じでも、友人と知人との境界が他人とは違うのか、
美穂は、よく悩むらしい。
例えば綾夏についても、彼女は自分のことをどう思っているかわからないが、
自分は綾夏のことを、友人ではなく、まだ知人だと思っているそうだ。

美穂が綾夏を知人と言ったことが、俺には意外に思えたので、
美穂に何故そう思うか尋ねたら、綾夏は本音を言っていないように感じるからと、
美穂は答えた。

「綾夏は、本音で言っているのか、お世辞とか冗談で言っているのか、
 私には、分からないときがよくあるのよね。
 少なくとも本音や本気で喋っているときは、これは本音だって分かるようじゃなければ、
 とても友人とは呼べないでしょ。」

確かに綾夏の本音は俺も分からないが、美穂も同じように思っていたのだろうか。
ただ、美穂は、綾夏とは友人になりたいとも言ってはいたが…、
美穂に口止めされたわけではないが、この話しは綾夏には伏せておいた方が良さそうだ。

美穂の言う友人、知人の話しは、俺にとっても難しい話しだった。
友人とは何か、友人と知人の違いは何か、両者の境界は何かと問われたら、
俺は、多分何も答えられない。
大学のサークルの同期達にしても、友人と言われれば友人だと思うし、
知人と言われれば知人なのかなと思う。

一通り話し終えると、美穂はデザートを注文した。
店の時計は、すでに午後3時を大きく回っていた。

俺は、美穂から俺と綾夏の関係を聞かれるだろうと思っていたが、
美穂は、それについては全く触れてこなかった。
綾夏が話さないことを俺が話すわけがないと思っているのか、
いずれ綾夏から直接聞きたいと思っているのか、
それとも俺と綾夏の関係など興味がないのか…

「そう言えば、洋くんに聞きたいことがあるんだけど…」

デザートを食べながら、美穂が俺に尋ねてきた。
俺は、来たなと、心の中で少し身構えたが、思いもよらぬ質問が美穂から飛んできた。

「綾夏と洋くんが、NT駅まで送ってくれたときのことだけど、
 NT駅で降りた後、私、胸を触られたんだよね。
 それって、ひょっとして洋くん?」

俺は美穂の言葉に、心臓が飛び出そうになるぐらい驚いた。
まさか、あれほど美穂は泥酔していたのに、気づいていたとか…
俺は唖然として何の言葉も出ない。

「やっぱり、洋くんだったんだね。」

美穂は、黙っている俺の顔を見上げるように覗き込みながら、
ニコニコしてそう言った。

「私、胸を揉まれるなんて初めてのことだから、すごくびっくりしたけど、
 身体は全く動かせそうになかったし…」

いやいや、揉んではいない、と俺は心の中で思った。
美穂の胸を掴んでしまったのは事実だが、揉んだ覚えはない。
だが、胸を掴むのも揉むのも、美穂にとって大差はないだろう。

「それに、私の身体を支えてもらっているんだから、
 胸を触られても仕方がないかなって思っていたわ。」

美穂の言い方だと、何故仕方がないと思ったのかが、俺にはわからなかった。
身体を支えるために胸を触らざるを得ないので、
触られても仕方がないと思っているのか、
それとも、身体を支えてもらっているので、
その代償として胸を触られても仕方がないと思っているのか…

俺は、このまま誤解されて痴漢扱いされるのは勘弁して欲しかったので、
美穂に、そのときの情況と、あくまで不可抗力であったことを説明しようと思ったが、
俺が説明を始める前に、美穂が先に喋り始めた。

「そう言えば、洋くん、私の胸、小さいって思ったでしょ?」
「えっ?あっ、いや…」

俺は、全身から汗が吹き出しそうになるぐらい焦り、しどろもどろになった。
俺は肯定も否定もできず、何て答えたらいいのか分からない。

「別に事実だから誤魔化さなくてもいいわ。
 自分でも、中学生の時から変わってないなって思うし…」
「・・・・・・」
「でも、コンプレックスとかは、今まで全く持ったことはないの。
 それが私の個性だと思うから…」

そう考えられるのも凄いなと、俺は感心した。
俺はコンプレックスの塊のようなものだ。
綾夏でさえ、胸の大きさにコンプレックスを持っていたのに…

「胸を触られたこと、私は気にしてないから、洋くんも気にしなくていいわよ。
 それと、このことは、とりあえず綾夏には内緒にしておくね。」

美穂はそう言ってウィンクをした。
『綾夏には内緒』というのは、美穂の優しさからなのだろうが、
『とりあえず』とは何だ。
俺には、『弱みを握ったから』と言っているようにしか思えない。

結局、俺は、美穂の誤解を解く機会を失ってしまったが、
美穂が気にしていないのであれば、敢えて言い訳をする必要もないだろう。
美穂が誤解しているかどうかも、正直なところ分からないし…

「洋くんにとっては、退屈な話しばかりだったと思うけど、
 また、私の話しを聞いてくれる?」

美穂は俺にそう尋ねた。
弱みを握られた俺には、断るという選択肢は残っていない。
それは冗談だが、そのことがなくても、俺は、断るつもりは全くなかった。

「俺は構わないけど、今日みたいな感じでいいの?
 聞いているだけで、俺は何もしていないけど。」
「うん、私は、その方がいいの。
 私の話しを最後まで黙って聞いてくれるなんて、洋くんが初めてよ。
 私、すごく嬉しかったわ。できれば、これからもお願いね。」

美穂はそう言って、嬉しそうに笑った。
正直、2時間以上、美穂の話しを一方的に聞くのは、結構大変だ。
大抵の人なら、途中で意見を言ったり、遮ったりすると思う。

だが、美穂の話しは興味深くて、話しに惹きこまれることも多く、
俺は、彼女の話しをまた聞いてみたいという気持になっていた。
ひょっとしたら、会社での綾夏の話しを聞けるかもしれないし…

二人で店を出たときには、午後4時近くになっていた。
運よく、雨は止んでいたが、いつ降り出してもおかしくない空模様なので、
少し急ぎ足で、二人でJ駅まで歩いた。

駅に着いたとき、俺は、IB駅まで送ろうかと美穂に言ったが、
「電車の中で勉強しながら帰るから、気を遣わなくても大丈夫よ。」
と美穂が答えたので、J駅のホームで、電車に乗る彼女を見送った。

綾夏からは、美穂は、可愛らしくて人懐っこい性格とは聞いていたが、
実際に会って話してみると、性格だけでなく、顔立ちも、体形も、仕草も可愛らしい。
だが、美穂は、単に可愛い女性とは何かが違っていた。
それに、美穂の話し方や話の内容を考えると、彼女は頭がよくて聡明な印象を受けたが、
不思議と生意気さは感じられない。

俺は、美穂という女性に少し興味が湧いた。
ただ、この後、月に一度のペースで美穂に会うことになるとは、
このときは思っても見なかったが…。


[24] Re: 続々 せ・ふ・れ  ドミートリー :2024/07/05 (金) 22:15 ID:VDvo0fss No.193055
このまま美穂さんとも身体の関係になってしまうのでしょうか?
続きお願い致します。


[25] Re: 続々 せ・ふ・れ  まさ :2024/07/19 (金) 11:36 ID:HppTLT5w No.193398
どうなっていくのでしょうか。気になります。

[26] Re: 続々 せ・ふ・れ  まつ :2024/07/26 (金) 13:49 ID:U0KIAdy. No.193556
7月となってまだ投稿がありません。だいぶ下がってしまったので、上げさせてください。

[27] Re: 続々 せ・ふ・れ  まつ :2024/08/25 (日) 13:51 ID:v2RYgi.Q No.194141
あげておきます。
お待ちしてます。

[28] Re: 続々 せ・ふ・れ  洋祐 :2024/09/06 (金) 23:26 ID:db/O6mLs No.194396

ご無沙汰しております。
長い間、更新することができず、申しわけありません。
この間、レスを頂いた皆様、ありがとうございます。



長かったこの1年も漸く終わりを迎えようとしていた。
12月の最後の水曜に、綾夏が俺の部屋に泊まりに来たときに、
仕事納めの夜から大晦日の朝まで、二人で過ごすことに決めた。
これで3年続けて年末を綾夏と二人で過ごすことになる。

今、綾夏に彼氏は居ないが、来年の今頃はどうなっているのか、
俺には全く見当もつかない。
来年以降も、年末に綾夏と二人で過ごせるかもしれないし、
年末に綾夏と過ごすのも、今年で最後になるかもしれない。

綾夏が彼氏と別れてからすでに3カ月が経つが、
この間、俺が綾夏と逢う機会は、以前と比べると格段に増えた。
俺は、その喜びに浸る一方、何時また逢えなくなってしまうのか、
という不安を抱えながら、毎日を過ごしていた。

今の綾夏を見ていると、すでに俺たちは付き合っているような、
そんな錯覚さえ覚える。
真面目な顔で『付き合おう』と言うのは、俺には到底無理だが、
軽い感じで『このまま付き合っちゃおうか』と言ったら、
綾夏はOKしてくれるだろうか。

ただ、仮に綾夏がOKして付き合うことができたとしても、
そのまま結婚へと辿り着くとは限らない。
結婚相手として俺より相応しい男性が現れれば、
綾夏は、俺と別れてその男性と交際し、結婚するかもしれない。

そう考えると、綾夏と結婚して生涯を共にするためには、安直な手段ではあるが、
綾夏を妊娠させることが、一番の近道で確実なようにも思う。
俺の心の中では、綾夏を妊娠させたいという気持ちが未だに燻っていた。

そんな気持ちの中、今年の仕事納めの日を迎えた。
仕事納めの日は、綾夏の生理が始まった日から11日後にあたり、
綾夏にとって、危ない時期に入っていた。

この日は金曜で、普段なら、俺が綾夏の部屋に泊まりに行くところだが、
綾夏の希望で、彼女が俺の部屋に泊まりに来ることになった。

綾夏が彼氏と別れて以来、俺と綾夏のどちらの部屋に泊まるときでも、
綾夏が作った料理を二人で食べた後、一緒に風呂に入ることが常だった。
この日も、俺が帰宅すると、綾夏が夕食を作って俺を迎え、
二人で食事した後は、一緒に風呂に入った。
そして、いつものように、二人で湯船に浸かり、俺は綾夏の胸を揉んでいた。

「洋祐、いろいろありがとうね。」

突然、綾夏が俺に礼を言った。

「うん?何のこと?」
「彼氏と別れた後、私を支えくれたこととか、
 飲み会の後に、文句も言わずに迎えにきてくれたこととか…」
「別に礼を言われる程のことは何もしてないけど、何で今更?」
「洋祐に、ちゃんとお礼を言っていなかったから、
 新年になる前に言っておこうと思って…」

美穂が言うように、綾夏の話しは、本音か冗談かよく分からないことがあるが、
こうして互いに裸で湯に浸かりながら話しをしているときは、
綾夏が本音で喋っているような気がした。
もちろん、俺の思い込みかもしれないが…

風呂から上がると、直ぐに二人で布団に入った
風呂でのお礼の続きのつもりなのかどうかは、俺には分からないが、
この日の綾夏はとても積極的で、仰向けに寝た俺に覆い被さり、
舌と唇を使って俺の身体を上から下へと愛撫していった。

そして、綾夏の唇が俺のペニスに到達すると、時間をかけて丹念に舐めあげた後、
頬張るように口に咥えながら、舌先で亀頭を転がし始めた。

綾夏と関係を持って4年半、綾夏が一番変わったのはフェラだろう。
フェラをする度に上手になり、今ではフェラは苦手と言っていた頃とは別人のようだ。
邪推をすれば、将来の結婚相手のために、俺のペニスで練習しているようにも感じる。

綾夏は、暫くフェラを続けた後、ペニスを握りながら、俺に尻を向けて俺の腰に跨り、
まるでクンニを催促するかのように、尻を少し上げながら、俺に覆い被さった。
両脚を開いた綾夏の性器が俺の目の前に広がる。

俺が両手の指で綾夏の陰唇を開きながら性器にしゃぶりつくと、
綾夏は、「あぁぁ…」と声を上げながら、再びフェラを始める。
暫くすると、綾夏の膣から愛液が溢れ出した。

「あぁぁっ…、もうだめ…」

綾夏はそう呟くと、ペニスを握りながら上体を起こし、
俺の正面を向くように身体の向きを変えながら、俺の腰に跨った。
そして、ペニスを股間にあてがい、何の躊躇もなく腰を沈めていく。

「んんっ…」

綾夏は、ペニスを入れるときにそう唸った後、直ぐに身体を上下に動かし始めた。
それからは、綾夏は、顔を少し上に向けながら、一心不乱に身体を動かし続け、
やがて身体を上下に動かすだけではなく、腰を前後に揺らしたりもしていた。
綾夏の動きは次第に激しくなっていき、俺はそれをただ眺めていた。

綾夏にとって今は危ない時期の筈だが、激しく動く綾夏を見ていると、
このまま俺を射精に導こうとしているようにも思える。
それとも、俺が騎乗位では射精しないから、安心して激しく動いているのだろうか。

そんなことを考えながら、俺は、綾夏の顔や激しく揺れる胸を眺めていた。
エアコンで部屋を暖めているとはいえ、綾夏はうっすらと汗をかき始めている。
しかし、これほど長い時間騎乗位を続けられる女はいないだろう。

綾夏は、途中、天を仰ぐように上を向きながら身体の動きを止めたが、
直ぐに激しく身体を動かし始める。
そんなことを何度か繰り返した後、綾夏は、突然上体を前に倒し、俺に覆い被さった。

「はぁぁー、はぁぁー、はぁぁー、はぁぁー」

俺の胸の上で、綾夏が激しく呼吸をしていた。
俺は、両腕を綾夏の背中に回し、彼女を抱き締める。
すると、綾夏は、俺に胸を合わせたまま、腰だけを動かし始めたが、
その動きは直ぐに止まった。

「はぁぁ…、洋祐を先に逝かそうって思ったけど、はぁぁ…、私には無理…」

暫くして綾夏がそう呟いた。
綾夏には無理ではなく、誰でも無理だろうと俺は思った。
揺れる胸や喘ぐ表情を下から眺めるのは、もちろん興奮することではあるが、
それで俺が射精に至ることはない。

綾夏は、呼吸が鎮まると、俺の口を塞ぐようにキスをした。
俺はそれに応えるように、片手で綾夏の後頭部を抑えながら、
彼女の唇を貪り、舌を絡めていった。

そんなキスを長い時間続けた後、どちらともなく正常位に体位を変え、
俺は、静かにゆっくりと腰を動かし始めた。
俺の右手で綾夏の左胸を握りしめ、俺の左手を綾夏の首に回し、
俺の唇で綾夏の唇を塞ぎながら、ゆっくりと腰を動かし続けた。

今の綾夏は、俺の思いのままだ。
このまま綾夏にキスをしながら、ゆっくり腰を動かし続け、
射精感を催したら、一気に腰を激しく動かせば、
綾夏が拒否する間もなく、彼女の中で射精することができる。
綾夏を妊娠させるには、今は絶好の機会だと、そんな思いが俺の頭の中を過った。

だが、キスとセックスに意識が分散しているせいなのか、
暫く腰を激しく動かし続けても、一向に射精感を催さない。
俺は、仕方なくキスを止めて上体を少し起こして、綾夏の顔を眺めた。

綾夏は、目を瞑り、口が半開きの状態で呼吸をしている。
キスなんてしなくても、このまま腰を動かし続ければ、
きっと、綾夏が拒否することなく、彼女の中で射精できるだろう。

だが、こんな無防備な綾夏の表情を見ていると、
自分がとんでもないことをしようとしていると感じてしまう。

俺は、綾夏を抱き締めると、腰を激しく動かし続けた。
そして、射精感を催すと、俺は、更に腰の動きを速め、
脈動が始まる直前にペニスを引き抜くと、綾夏の股間に向けて射精した。


[29] Re: 続々 せ・ふ・れ  まつ :2024/09/07 (土) 20:09 ID:nxI.TaAA No.194425
おお!
久しぶりの更新ありがとうございます。
うれしい!
今回はエロチックシーン満載でした。
それにしても一緒の入浴といい、キスの仕方といい、セックスの仕方といい、そしてなにより会話の内容が単なる「せふれ」とも言えないような関係性を感じます。
さて、綾夏さんは外出し射精をどう思うのでしょうか…。
興味がつきません。応援してます。

[30] Re: 続々 せ・ふ・れ  洋祐 :2024/09/12 (木) 00:22 ID:8Lmhy4d6 No.194511
まつさん、レスありがとうございます。



射精を終えた後も、俺の勃起は全く治まらなかった。
綾夏の股間を覗くと、性器やその周りに大量のザーメンが飛び散っており、
僅かに開いた膣口にも垂れかかっている。

俺は、もう一度ペニスを膣口に突っ込みたいという衝動を必死に抑え、
綾夏の股間に飛び散ったザーメンをティッシュで拭い始めると、
確か先月も同じようなことをしていたことを思い出した。

綾夏とセックスしている最中は、綾夏を孕ませたいという思いで頭が一杯になる。
振り返れば、綾夏がBと別れて以来、そんな思いが強くなっていった。
しかも、綾夏はゴムを使おうとはしなかったから、
俺がその気になれば、綾夏を妊娠させることができたかもしれない。

だが、いざ射精するとなると、情けないことに、俺は綾夏の中で射精することができない。
綾夏の性格を考えれば、力づくでものにしたところで、心が離れるだけのようにも思える。
結局のところ、俺は一体どうしたいのだろうか。

いっその事、交際も結婚も飛ばして、俺の子どもを産んでくれと、綾夏に頼んでみようか。
以前、俺の子どもを産んであげようかと、綾夏が言ったことがあったし…
でも、それは綾夏特有のジョークで、俺がそんなことを言っても、一笑に付されるだろう。
今の俺には、これまで通りに綾夏に接する他はないのかもしれない。

それは現状維持ということだが、俺がそうしたくても、綾夏はそうはいかないだろう。
いずれ新しい彼氏ができるに違いない。
それも、そう遠くない将来に…

この後、暫く休憩してから、もう一度綾夏とセックスしたが、
1回目で射精した後、特に何もせずに生で挿入しているので、
全く避妊になっていない。
綾夏もそれは分かっているはずだが、全く気にしていない。
避妊になっていないのなら、中で射精してもいいかとも思うが、
こんな状況でも、結局、俺は外で射精した。

翌日、綾夏は、部屋の掃除や洗濯をしたいからと言って、午前中に自分の部屋に帰ったが、
日が暮れる前には、俺の部屋に戻ってきた。
そして、この日の夜も、綾夏と2回セックスをした。

1回目も2回目も、いつもより長い時間をかけたので、
俺も綾夏も満足したセックスだったと思う。
ただ、2回とも昨夜と同じように、生で挿入して外で射精したので、
綾夏を孕ませたいという欲望とは裏腹に、
せっかくのチャンスを無駄に消費しているだけのようにも感じた。

翌日は午前10時過ぎに目が覚めた。
午前11時頃、朝食と昼食を兼ねて、二人でファミレスへ食事に出かけた。
食事を終えて俺の部屋に戻った後、暫くしてから綾夏の部屋に移動し、
今年最後の夜は、綾夏の部屋で過ごすことになった。

二人で買い物に出かけ、夕食の食材や酒などを買って部屋に戻った。
少し早めに夕食を済ませた後、二人で風呂に入った。
湯船の中で、対面座位の姿勢で綾夏に挿入すると、綾夏は激しく上下に身体を動かす。
俺は、綾夏の胸を掴みながら、彼女の表情を眺めていた。

風呂から上がると、二人で酒を飲み始めた。
二人で飲みながら、今年の出来事を振り返りつつ、他愛のない話しをしていた。

「そう言えば、GKの結婚式のこと、詳しく聞いていなかったわね。」

綾夏が思い出したように、そう言った。
そう言えば、そうだった。
GKの結婚式から帰ると、綾夏が俺の部屋に居て、Bと別れたと言い出したので、
話をする機会を失くしていた。

もう3カ月以上前のことだったが、俺は、当時を思い出しながら話し出した。
綾夏は、ときおり質問をしながら、楽しそうに俺の話しを聞いていた。
多分、この時までは、俺も綾夏も、普段のペースで酒を飲んでいたが、
綾夏の酒を飲むペースが次第に上がっていき、
それに合わせて俺の飲むペースも上がっていった。

「GKが結婚する一方で、私は彼氏とお別れかぁ…」

俺がGKの結婚式の話しを終えた後、綾夏がそう呟いた。

「私の結婚はいつ頃になるのかなぁ…」
「綾夏は、早く結婚したいと思っているのか?」
「そういうわけじゃないけど…」
「俺達、まだ25だろ。GKが早すぎただけだよ。」
「そうなんだけど…、したいと思ったからといって、直ぐにできるものでもないし…」
「・・・・・・」
「そもそも思ったときに相手がいないなら、話しにもならないじゃない。」
「・・・・・・」
「好きになるのは簡単かもしれないけど、
 結婚相手として相応しいかどうか判断するのは、そう簡単じゃないわ。」
「・・・・・・」
「1年、2年交際して、もし相手として相応しいと感じられなければ、
 また一からやり直しだしね。」
「・・・・・・」
「そう思うと、私に残された時間は、それ程長くはないような気がするわ。」

綾夏はそう言って、ワインを煽るように飲んだ。
綾夏にとって、彼氏のいない今は、とても不安なことなのだろうか。
正直、綾夏なら、彼氏を作ろうと思えば容易いことだと思うのだが、
今の綾夏にとって、彼氏を作るということは、
結婚相手の候補を選ぶということなのかもしれない。

「でも、時間がないからといって、妥協するのは絶対違うと思うし…」

綾夏が何となく言った言葉だが、その一言は、俺にとっては大きなショックだった。
万が一、俺と綾夏が結婚することがあるとすれば、
それは綾夏の妥協によるものと、俺は漠然と考えていた。
だが、そんな淡い期待も、綾夏の一言で完全に否定されたような気がした。

「あと何人の人と付き合えば、相応しい人が見つかるのかしら…」
「・・・・・・」
「次に付き合う人か、その次に付き合う人が相応しい人でなかったら、
 もう私の望みは叶わないかもしれないな…」

綾夏はそう言って、再びワインを煽るように飲んだ。
この後、綾夏とどんな話しをしたのか殆ど記憶がない。
多分、「絶対違う」という綾夏の言葉を聞いてから、
俺の酒を飲むペースも急激に上がっていたのだと思う。

それからどれ程の時間が経ったかよく分からない。
気がつくと、俺は綾夏をベッドに押し倒していた。
そして、まるで犯すように乱暴に綾夏の服を脱がせると、
綾夏の股間を弄った。

「あぁ・・」

綾夏の喘ぎ声が漏れ始めると、俺は直ぐにペニスを綾夏の膣にぶち込んだ。
それからは、綾夏を抱き締めながら、ひたすら腰を動かし続けていた。
暫くすると、綾夏の喘ぎ声が聞こえてきたが、
このときの俺には、綾夏の表情を見る余裕など全くなかった。
綾夏にとって今日が危ない日であることも、俺の頭の中にはなかった。

「はぁぁ…、このまま…、きて…、はぁ…、このまま…」

綾夏が喘ぎながら、そう呟いた。
いや、そう呟いたように俺には聞こえたと言った方がいいかもしれない。
本当に呟いたのかどうかは今でも分からない。
だが、俺は、その声を聞いて、腰の動きを更に速めたのは間違いない。

綾夏の声も聞こえず、いや、声を出しているのかどうかも分からないまま、
俺は必死に腰を振り続けた。
そして、俺の射精感が高まると、それから一気に腰の動きを速め、
何も躊躇うことなく綾夏の中で射精した。

射精が始まると、俺は、子宮口に直接注ぎ込むかのように、
自分の股間を綾夏の股間に強く押し付けながら、
綾夏の肩を引き付けるように強く抱き締めた。

夜の静けさの中、ドクンドクンと聞こえるかのように、
俺のペニスが脈動している。
俺にとっては、何にも代えがたい至福の時だった。

射精を終えた後も、俺のペニスは固く勃起したままで、
治まる気配が全くない。
俺は、そのまま綾夏を抱き締めていた。


[31] Re: 続々 せ・ふ・れ  まつ :2024/09/12 (木) 09:59 ID:0vSX2BVk No.194519
更新ありがとうございます。
色々なことが淡々と(御本人の心情は波立ってると思いますが)描かれてる中、珍しくエモーショナルな様子で描かれてました。
関係が動くキッカケになるのでしょうか。
目が離せません。
楽しみにしています。

[32] Re: 続々 せ・ふ・れ  ジーン :2024/09/12 (木) 16:29 ID:goinqElU No.194525
お2人の関係がより一層興味深くなってきますね。

[33] Re: 続々 せ・ふ・れ  洋祐 :2024/09/16 (月) 00:26 ID:MTyunZKw No.194597

まつさん、ジーンさん、レスありがとうございます。



綾夏を抱き締めていると、酔いのせいなのか、俺は睡魔に襲われた。
だが、この至福の時間に眠るのはもったいない。
俺は、ウトウトしながらも、綾夏を抱き締め続けた。

どれ程の時間が経っただろうか。
記憶も途切れ途切れで、途中何度か眠ってしまったようだ。
萎えたペニスが、まだ綾夏の膣に挟まっていた。
綾夏の顔を見ると、軽く寝息を立ててスヤスヤと眠っているようだ。

俺は上体を起こし、綾夏からペニスを抜いた。
ペニスには、ベットリとザーメンが付着している。
それを見ると、俺は一気に現実に引き戻された。
今日は綾夏の危ない日、その日に俺は綾夏の中で射精したのだ。

俺は慌てた。
自分が望んでいたことなのに、綾夏が俺の子を孕むかもしれないのに、
俺には、何故か焦りの感情が湧き出ていた。

綾夏の両脚を拡げながら彼女の膝を立ててみる。
綾夏の膣口には、僅かにザーメンが漏れ出していた。
俺は、両手の指を膣口に突っ込んで左右に拡げ、中を覗いてみたが、
暗くて何も分からない。
綾夏の顔を見ると、俺にこんなことをされているとも知らず、ぐっすりと眠っていた。
綾夏は、俺に出されたことを分かっているのだろうか。

俺は、綾夏の上体に布団を掛けた後、ティッシュを彼女の股間にあてがいながら、
2本の指を膣の中に突っ込み、ザーメンを掻き出し始めた。
後から考えると、俺は何故こんなことをしていたのだろうか。
膣の中のザーメンを掻き出したところで、避妊の効果の点では全く意味がない。
言ってみれば、妊娠に寄与しない余分なザーメンを掻き出しているようなものだ。
いくら焦っていたとしても、その程度の判断力はあったはずだ。

そう考えると、綾夏の中で射精したことを彼女に知られたくなかったのかもしれない。
膣の中にザーメンが残っていれば、膣口から漏れ出し、綾夏に気づかれてしまう。
いわば証拠隠滅だ。
だが、綾夏に気づかれて何を恐れていたのかはよくわからない。
それに、すでに綾夏が気づいているとしたら、この行為には何の意味もない。

当時の俺の気持ちは、正直なところよく覚えていないが、
ひたすらザーメンを掻き出そうとしていたことは記憶している。
綾夏の膣に突っ込み、引き抜いた指に付いていたザーメンを拭うことを、
何度も何度も繰り返していた。

そう言えば、あの日も綾夏の中のザーメンを必死に掻き出していたなと、俺は思った。
あのときは、浴室で綾夏自ら股を大きく拡げ、俺が下から覗き込みながら、
綾夏の膣に指を入れていた。
あれから4年半以上たって、また同じようなことをするとは、思ってもみなかったが…。
そんなことを考えながらザーメンを掻き出していたが、俺は次第に睡魔に襲われ、
綾夏の隣で眠りについた。

翌朝、綾夏に声を掛けられて目が覚めた。
声を掛けたと言っても、綾夏もまだ裸のままで布団の中に横たわっていた。
俺は起こされたときに、直ぐに状況がつかめず、昨日のことも頭になかったが、
暫くして綾夏の中で射精したことを思い出した。

「久しぶりにぐっすり寝たなぁ…」

俺の隣で綾夏がそう呟いた。
綾夏は昨日のことを知っているのだろうか。

「というか、いつ寝たのかもよく覚えていないんだけど…」

綾夏はそう言って、俺の顔を覗き込んだ。
綾夏の表情からは、昨日のことを知っているのかどうか、俺には掴めなかった。

「洋祐は覚えている?」
「えっ?あっ、いや…、俺も酔っていたから断片的にしか…」
「洋祐にベッドに連れて行かれて、セックスを始めたのは覚えているんだけど…」
「・・・・・・」
「その先の記憶がないの。」

ということは、綾夏はセックスの途中で意識がなくなったということだろうか。
そうとすると、中に出されたことは気づいていないのか。
それに、意識を失くしていたとしたら、『そのまま、きて』という綾夏の呟きは、
彼女の寝言か、或いは俺の空耳ということだ。

「昨日、乱暴に服を脱がせたでしょ。私、洋祐に犯されちゃうって思っちゃった。」
「犯されるって思ったなら、抵抗すればいいじゃんじゃないか。」
「そう思いながら、服を脱がされると興奮するのよ。ふふふ。」
「レイプ願望でもあるのか?」
「そんなわけないでしょ。もう、洋祐はわかってないな〜。」

綾夏はそう言って、口を膨らましたが、顔は笑っていた。
綾夏の様子を見ると、中に出されたことには気づいていないようだ。
それとも、気づいているが、敢えて気づいていない振りをしているのか。

俺は、綾夏にキスをして、そのまま彼女の身体を愛撫し始めた。
俺の手が綾夏の股間に到達すると、彼女の膣の中に指を入れ、
いつもより長く丹念に弄った。
綾夏の愛液で、膣の中のザーメンが流れ出ればと考えていたと思う。

「はぁ…、そろそろいいでしょ…」

綾夏がそう呟くと、俺は、直ぐにペニスを膣の中に入れた。
思えばこの三日間、俺は邪な考えに取りつかれ、
綾夏とのセックスを十分に楽しんだとは言えない。
今年最後の綾夏とのセックスは存分に楽しみたいと思い、
余計なことを考えずに綾夏の身体を味わった。
そして、最後は、ペニスを抜いて綾夏の性器に向けて射精した。

綾夏の陰唇や膣口の周りに、俺のザーメンが飛び散った。
綾夏は何も言わず、ただ大きく呼吸をしているだけだ。
射精を終えると、俺は綾夏の隣に横たわった。

「あっ…」

暫くして綾夏がそう叫んだ。
綾夏の方を振り向くと、彼女は仰向けで指先を見つめていた。
俺はその様子を見た瞬間、昨日のことがバレたかと思い、ドキッとした。

「大事なところに一杯かかっているみたい。」

どうやら、綾夏は、今射精した精子を指で股間を拭って確かめだけで、
昨日のことがバレたわけではないようだ。
それから綾夏は直ぐに起き上がった。

「このまま放っておいて、中に入ったら大変。シャワーを浴びてくるね。」
「俺も一緒に行く。」

俺はそう言いながら、綾夏にティッシュを渡した。
綾夏は股間をティッシュで押さえながら立ち上がり、
俺もその後に続くように立ち上がり、二人で浴室に入った。

「よく洗っておいた方がいいよ。」

俺はそう言って、綾夏に片足を浴槽の縁につかせて股を拡げてもらい、
シャワーで湯を掛けて、俺の綾夏の股間を洗った。
万が一のためと言って、湯を掛けながら膣の中も洗い流した。

「以前も同じようなことをしていたよね?」

綾夏もあの日のことを思い出したようだ。

「あのときはすごく恥ずかしかったな。」
「今は?」
「今も恥ずかしいよ。洋祐に見られていると思うと、凄く恥ずかしい。ふふふ。」

綾夏はそう言って微笑んだ。

シャワーを終えると、思いのほか時間が経っていた。
俺も綾夏も、今日帰省する予定なので、俺は急いで服を着た。

「じゃあ、良いお年を。」
「良いお年を。来年もよろしくね。」

互いに挨拶を交わして、俺は綾夏の部屋を出た。
この一年、いろいろなことがあったが、最後も慌ただしく終わったな…
そう感じながら、俺は部屋に戻り、急いで支度をして実家へ向かった。


[34] Re: 続々 せ・ふ・れ  まつ :2024/09/17 (火) 08:55 ID:ayHvDb3Y No.194638
早い投稿ありがとうございます。
うれしい!

さて、危険日の中出し。
綾夏さんの「そのまま」発言は、気になるところ。
ホントに綾夏さんが覚えていないとしたら、ある意味ホンネであるとも言えますよね。
少なくとも洋祐さんをからかってる発言ではないでしょう。
そして、綾夏さんの人生設計を見るとやはり妊娠への期待値も上がってると言えるでしょう。

洋祐さんと綾夏さんのベクトルが近づきつつあるのでしょうか。
ただやはり2人共揺れてる気持ちも伺えますが…。

目が離せません。

[35] Re: 続々 せ・ふ・れ  洋祐 :2024/09/19 (木) 00:36 ID:dDDH1EJk No.194699

まつさん、レスありがとうございます。



帰省している最中、俺は心が落ち着かず、常に不安を感じていた。
不安の原因は、綾夏が妊娠するかどうかだ。
結果的に自分が望んだ通りになったわけなので、
不安を感じるどころか期待をするのが当然の筈だが、
そのときの俺には、期待感などは全くなく、不安感で一杯だった。

綾夏が妊娠すれば、俺は生涯綾夏を自分のものにすることができ、
それは自分の夢でもあるはずだが、何故こんなに不安を感じるのか、
俺自身にもよくわからない。

将来に対する不安、例えば結婚して子どもが産まれて生活していけるのかとか、
子育てはちゃんとできるのかとか、そういった類の不安ではない。
何と言うか、やってはいけないことをやってしまった後に感じるような、
そんな不安だった。

新年は1月4日が金曜なので、俺の職場は6日の日曜まで休みだった。
綾夏の職場は4日が出勤日だが、彼女はその日は有休で休むと言っていたので、
俺と同じく6日まで休みだ。

綾夏がいつ帰ってくるかはわからないが、このまま実家に居ても落ち着かないので、
俺は4日の晩に自分の部屋に戻った。
自分の部屋に戻ったからといって、不安が解消されるものではないが、
頭の中を整理するには、やはり一人で居るほうがよい。

その日の夜、眠る前に、年末のことを振り返ってみた。
自分の不安の原因を探るためには、それが一番だと思うし、
不安の原因が見つかれば、それを解消する術も見つかるだろう。

先ず、30日の夜のことだが、綾夏は、セックスを始めた記憶はあるが、
その先の記憶はないと言っていた。
その言葉を信じれば、俺が中で射精したことや、膣の中のザーメンを掻き出したことも、
綾夏は気付いていない。

中で射精したザーメンをどれ程掻き出せたかは、正直、俺には分からないが、
翌日の朝、綾夏とセックスしたので、残ったザーメンの大半は、
綾夏の愛液と共に流れ出たと思う。
セックスを終えた後、綾夏が股間を指で触って確かめたときは、
正直、俺は焦ったが、この日に外で射精したときのザーメンを確認しただけのようだ。

それに、俺としては、決して意図したわけではないが、
この日に外で射精したザーメンが、綾夏の性器に掛かったため、
綾夏は、膣の中に指を入れることはできなかった筈だ。
万が一、前日のザーメンが膣の中に残っていたとしても、
綾夏がそれを確認することはできないし、ザーメンが膣から漏れ出していたとしても、
綾夏は、この日に出されたザーメンと錯覚するだろう。
そうとすると、この時点では、綾夏は、中で射精されたことに気付いていない。

それから直ぐに、二人でシャワーを浴びに浴室に行き、
俺は、シャワーで湯を掛けながら綾夏の性器を洗った。
指で膣を拡げて、湯が中に入るようにしたし、指を膣の中に入れて掻き出したりもしたが、
そんな俺の行為に、綾夏は疑う素振りも見せなかった。

結局、証拠隠滅と、意図せぬ偽装工作で、綾夏が中で射精されたことに気付くことはなく、
この後、綾夏が妊娠したとしても、俺が綾夏から咎められることはないだろう。

俺は、このように結論付けたが、それによって俺の不安が無くなることはなかった。
綾夏の中で射精したことを綾夏に気付かれ、綾夏が妊娠した時に、
そのことを非難されるのではということが、不安の原因かと思っていたが、
どうやらそうではないようだ。

では、何が原因でこんなにも不安を覚えるのだろうか。
自分自身のことでありながら、不安の原因に全く見当もつかないことに、
俺はもどかしさを感じた。

他人から見れば、訳の分からないことを長々と考えているのかと思われるだろう。
今、俺が振り返ってみても、馬鹿だなと思う。
しかし、そのときの俺は、早く不安を取り除きたくて必死に考えていた。

翌日、午前中は、部屋の掃除をしたり、布団を干したりした後、のんびり過ごした。
不安が解消したわけではないが、昨日、年末のことを振り返ったのがよかったのか、
今朝起きたときは、少しだけ心が落ち着いていた。

午後、干していた布団を取り込んだ後、外に出かけた。
俺はまだ正月気分のままだったが、世間はすでに日常に戻っているようだ。
電車に乗り、神社で初詣のお参りを済ませてから、午後4時過ぎに部屋に戻った。

それから30分ぐらい経った頃だろうか。
部屋のチャイムが鳴った。
正月早々何かの勧誘かと思い、ドアを開けると、綾夏が立っていた。

「ど、どうした?」
「居るだろうなと思って…、来ちゃった。」

綾夏はそう言って、俺の部屋に入った。

「いつ帰ってきたの?」
「1時間ぐらい前かな。洋祐は?」
「俺は、昨日の夕方に戻ってきた。」
「やっぱりね。そうじゃないかと思ってた。」

それから暫く、互いに実家での様子などを話した後、二人で夕食に出かけ、
ビールを買って、俺の部屋に戻った。

二人で浴室に入ったとき、つい綾夏の腹辺りに目がいってしまった。
この中に、俺の子どもが宿るかもしれない…
綾夏の腹を見つめながら、そんなことを想像した。

「えっ、なに?」

俺の視線が気になったのか、綾夏はそう言って自分の腹を見た。

「ジムでトレーニングしているから、出てないでしょ?」

綾夏はそう言って、指で臍の周りに円を描くような仕草をした。
確かに、綾夏の腹は引き締まってとても綺麗だ。
だが、数か月後には、腹が出ているかもしれないぞと、俺は心の中で呟いた。

二人で湯船に浸かっているとき、普段なら綾夏の胸を揉んでばかりいるが、
この日は、ついつい綾夏の腹を擦ってしまう。

「どうしたの?」
「何が?」
「今日は、私のおなかを擦ったりして…。浴室に入ったときも見ていたし。
 私のおなかが気になるの?」
「いや、別にそういうわけじゃ…」

綾夏は敏感で、普段と違うことをすると、直ぐに勘づいてしまう。
おなかに子どもが…なんてことは、さすがに分からないと思うが、
意識して気を付けないと、何か疑われてしまうかもしれない。

そんなことを考えていると、綾夏が俺の方を向き、立ち上がった。
最近、綾夏はこうやって無言の催促をしてくる。
俺は手を伸ばし、綾夏の股間に手を添え、ゆっくりと弄り始めた。
綾夏の股間は、徐々に愛液に塗れてくる。

暫くすると、綾夏は俺の手を掴み、片脚を浴槽の縁に乗せて、大きく股を拡げる。
俺も立ち上がり、綾夏の膣にペニスを挿入した後、二人で腰を下ろすと、
対面座位の姿勢で、綾夏が大きく上下に身体を動かし始めた。

「ああぁぁっ…、ああぁぁっ…、ああぁぁっ…、ああぁぁっ…」

ザブンザブンという湯船の湯の音と共に、綾夏の喘ぎ声が浴室内に響き渡る。
綾夏が満足するまで身体を動かし続けた後、二人で抱き合いながらキスを交わした。
去年から綾夏が嵌っている行為なのだが、
最近では何も言わなくてもスムーズに事が運ぶようになった。

終わった後、綾夏の顔はいつも汗まみれだ。
高校までバスケをやっていたからだろうか、化粧を落とした綾夏は、
汗まみれの顔がよく似合い、幼さを醸し出しならも、妙に色っぽい。

風呂から上がると、二人でビールを飲み始めた。

「年末は飲み過ぎて記憶が曖昧になっちゃったから、今日はこれだけにしておくね。」

綾夏は微笑みながらそう言って、手に持った缶ビールを軽く翳した。

こうして、俺と綾夏の新しい年が始まった。


[36] Re: 続々 せ・ふ・れ  まつ :2024/09/21 (土) 09:12 ID:1J80my.E No.194784
更新ありがとうございます。
うれしい!

洋祐さんの心情はよく描写されてて、その心の動きも理解できるのですが、考えると綾夏さんの心は分かりづらいですよね。

ふとその行動を思うと、例えば正月明けに突然洋祐さんのアパートを訪ねて来る時、何を思って綾夏さんは自宅玄関を出てきたのか?とか、何故洋介さんが実家から戻って来てるとおもったのか?とか、電話で在宅を確認しないのか?とか…
その行動の基を考えるとなんか少し見えてくるものもあるような気がします。
玄関を出る時には、ただの性欲だけではないですよね。
確認せずに安心して突然の訪問に踏み切れるのは、洋介さんの心の動きをわかってのことですよね。

そして、それらの行動は性交中の「そのまま」発言に繋がるような気もするのです。
綾夏さん自身が気づいてないのかもしれませんが、そこには単なる「せふれ」だけでは片付けられないものがあるように思います。
やっぱり目が離せませんよ。
この行く末。

応援してます。

[37] Re: 続々 せ・ふ・れ  洋祐 :2024/09/22 (日) 23:24 ID:p0yE1hK. No.194833
まつさん、レスありがとうございます。



ビールを飲み終えた後、二人で布団の中に入った。

「珍しく布団がふかふかだね。」
「今日、干したからな。」

そんな会話を交わした後、どちらからともなくキスをした。
ここ数カ月、ずっと考えてきたことがあった。
俺にとって、綾夏とキスすることは、愛情表現の一つであることに間違いはない。
では、綾夏にとって、俺とキスすることは何なんだろうか。

綾夏が彼氏と別れてから4カ月、俺は、それまで以上に綾夏と親密になった気がしていた。
キスをしているときには特に、互いを愛しむ夫婦か恋人同士のような錯覚すら覚える。
綾夏は、俺との関係を一体どう考えているのだろう。

後年、振り返ってみると、あの日から10年の間で、もしも俺と綾夏が付き合うとすれば、
この当時の数か月間が最大のチャンスだったと思うが、結局、俺にはその勇気がなかった。
今にして思えば、綾夏と付き合っているわけでもないのに、
付き合った後の別れを考えるなんて、本当に滑稽でしかない。

キスを終えると、俺は、指と唇で綾夏の身体を愛撫し始めた。
この日の綾夏は、いつになく感度がよく、
俺の愛撫に、普段より大きく身体を捩り、普段より大きい声を漏らしている。

唇を綾夏の胸から腹に這わせたとき、俺はうっかり動きを止めてしまった。
綾夏のウエストは引き締まってとても綺麗だと思ってはいたが、
今まではそれ程気に掛けたことはない。
だが、今日はどうしても綾夏の腹が気にしてしまう。

俺は、綾夏の臍の周りに舌を這わせた後、彼女の腹にそっと手を置いた。
後から振り返ってみると、綾夏の妊娠が確定したわけではないし、
例えば生理が遅れているなどの妊娠の兆候があったわけでもない。
だが、このときの俺は、綾夏の妊娠の可能性がかなり高い、と思い込んでいたようだ。

それから俺は、自分の舌を綾夏の腹から股間に向けて這わせていった。
綾夏の性器は、すでに愛液で潤っている。
俺は両手の指で、綾夏の陰唇を開き、舌で弄った。

「あぁっっ…」

綾夏が声を上げながら仰け反った。

「ねぇ…、もうきて」

俺は膝立ちし、綾夏の両脚を開いて、直ぐに膣の中にペニスを挿入し。
そのまま綾夏に覆い被さった。
俺は、腰をモゾモゾと動かして、ペニスを膣の奥まで入れた後、
綾夏を抱き締め、静止したまま、綾夏にキスをした。

暫くして、キスをしたまま、ゆっくりと腰を動かし始めると、
綾夏は俺の背中に両腕を回した。
徐々に腰の動きを速めていくと、どちらからともなく唇が離れ、
綾夏から僅かに声が漏れ始めた。

「あぁぁっ…、あぁぁっ…、あぁぁっ…」

綾夏の喘ぐ声が次第に大きくなっていく。
やはり、今日の綾夏はいつもより感度がいいようだ。
風呂場での正面座位のときも、いつもより大きい声を上げていたような気がした。

暫く腰を動かし続けると、綾夏は、俺の背中に回した両腕に力を入れた。
これは、時折見せる綾夏の素振りで、体位を変えないで、という彼女の意思表示だ。
だが、こんなに早く見せるのも珍しい。
このまま最後までいって、ということだろうか。

「ああぁっ…、ああぁぁっ…、いいっ…、ああぁっ…」

綾夏の喘ぎ声が更に激しくなった。
俺は綾夏の声を聞きながら、動きを激しくしたり緩めたりしながら、
長い時間腰を動かし続ける。
綾夏は、途切れ途切れに喘ぎ声を上げていた。

「このまま…、ああぁっ…、このまま…、いいから…」

綾夏が喘ぎながら、はっきりとそう呟いた。
これは俺の空耳ではない。
このまま射精してもいいということだろうか。
だが、今日、綾夏は、好きにしていいとは一言も言っていない。
俺も危ない時期を過ぎたのかどうか、判断ができない。

「大丈夫なのか。」

俺は綾夏に尋ねたが、綾夏はそれに答える代わりに、俺の腰に両脚を絡めた。
俺は、これは綾夏の意思表示だと思い、
綾夏を抱く両腕に力を入れ、腰を激しく振った。
綾夏も両腕と両脚に力を入れたようだ。

暫くして射精感を催すと、俺は全力で腰を振り、綾夏の中に射精した。
ペニスの脈動がいつになく長く続いた。
思えば年末に綾夏とセックスしてから、マスターベーションもしていないので、
放出したザーメンの量も多いかもしれない。

知らぬ間に、綾夏の両腕、両脚の力が緩み、
俺に絡まっていた両脚は、次第に外れていった。

「私、大きな声を出していなかった?」

いつものように、長い余韻を楽しんだ後、綾夏が呟いた。

「そうだな。」
「抑えようと思ったんだけど…、ごめんね。うるさかった?」
「いや、そうでもなかったよ。」
「そう。よかった。」
「それより、大丈夫だったのかよ。」
「ちょっと微妙…、かな。」
「えっ?」
「初めはそういうつもりはなかったのよ。でも、途中からそうしてって思っちゃった。」
「・・・・・・」
「私、知っているんだ。」
「知っているって、何を?」
「年末のこと。」

俺は、一瞬心臓が止まりそうになるほどびっくりした。まさか…

「ふふふ。なんか図星みたいだね。」
「・・・・・・」
「年末、洋祐、私の中でいきたいって、ずっと思っていたでしょ?」
「・・・・・・」
「でも、生理が終わった後、なんだかんだで、年末まで逢えなかったでしょ。
 だから、そうしたいって思うのも仕方ないかなって…」

綾夏の話しによれば、12月の三連休の初日、俺と美穂が会った日に、
生理が終わる予定で、その日の夜に俺と逢うつもりだったらしい。
ところが、その日の夜も生理が続き、結局、終わったのは日曜の夜で、
今週の水曜に逢えばいいと思い、三連休中に俺に逢うのは諦めたそうだ。

しかし、俺は、年内に終わらせなければならない仕事があり、
本来ノー残業デーである水曜も、残業することを余儀なくされたので、
結局、綾夏に逢うことはできなかった。

「洋祐、いつもと違っていたんだよね。」
「・・・・・・」
「もうすぐっていうときに、洋祐が私を身動きが取れないようにして…、
 私、このままいくつもりなの?そうしたらどうなるか分かっているよねって…、
 私も困るけど、洋祐だって困るでしょって、
 毎回、心の中でそうは思っていたんだけど…」
「・・・・・・」
「だけど、いつも最後は、このままいってって、思っちゃった。ふふふ。」
「・・・・・・」
「結局、そうはならなかったし、本当にそうなったら大変なことなんだけど…」
「・・・・・・」
「でも、今日、途中から、年末のことを思い出しちゃって、つい口に出ちゃった。」

綾夏はそう言って、ギュッと両腕に力を入れた。
綾夏が知っていたのは、年末に俺が綾夏の中で射精したということではなかったので、
俺は正直ホッとした。
その反面、俺が中で出したいと思っていたことを、綾夏に見抜かれていたことを知って、
俺の心臓の鼓動が速くなり、顔が火照るほど熱くなるのを感じた。
ただ、不思議なことに、それまで感じていた不安は、このときにはすでに解消していた。


[38] Re: 続々 せ・ふ・れ  まつ :2024/09/25 (水) 21:08 ID:OO6yWuNk No.194925
なるほど。
この時期が最も2人が近かったということだったのですね。
まさにこのまま「せふれ」となっていく…あるいはその関係だったということを示唆してるのでしょうか?
なにやら不穏な表現ですね。
気になってザワザワします。

続編お待ちします。
応援してます。

[39] Re: 続々 せ・ふ・れ  洋祐 :2024/09/26 (木) 20:57 ID:zuIH4SKI No.194975

まつさん、レスありがとうございます。



俺は綾夏の話しを聞いて、暫く喋ることができなかった。

「洋祐、心臓がドキドキしているよ。」
「・・・・・・」
「やっぱり図星だったんだね。」

綾夏はそう言いながら笑った。

「私ね、洋祐がいった後に、こうして抱き合っていると、本当に気持ちがいいの。」
「・・・・・・」
「それでね、先月、生理が終わった後、年末まで逢えなかったから、
 久しくそういう機会がなかったでしょ。
 本当は、今日逢う予定ではなくて、来週逢ったときにって思っていたんだけど、
 なんかもう待てなくなっちゃった。」

俺は、綾夏の話しを黙って聞いていた。
綾夏にとっては、中で射精されることが大事なのではなく、
射精された後の余韻を楽しむことが何よりも大事なのだろう。

だが、俺が大丈夫かと再度尋ねたら、綾夏は微妙と答えていた。
余韻を楽しみたいという綾夏の気持ちはわかったが、
今日、それをするのはリスクが高く、それは綾夏も当然理解しているはずなのだが…

「微妙って言っていたけど…、大丈夫なのか?」

俺は、また同じ質問を繰り返した。
抱き合っているので、綾夏がどんな表情をしているのか、俺には分からない。

「だから…、微妙は微妙なの。それ以上のことは言えないわ。」
「・・・・・・」
「周期が普段通りなら大丈夫だとは思うけど、少し遅れるのは珍しいことじゃないし…、
 もしもそうなったら…、そういうことよ。」

俺は、年末に中に出したことなどすっかり忘れて、
綾夏の話しをドキドキしながら聞いていたが、綾夏に恐る恐る尋ねた。

「もしも…、もしも…、妊娠したら…、どうするの?」
「それは、前に言ったでしょ。」

綾夏ははっきりとそう言ったが、そんな重大な話しを綾夏から聞いた記憶は、
俺には全くない。
そもそも、

「覚えていないなら、それでもいいけど、もう教えてあげないわ。
 そんなこと、女性に何度も言わせることじゃないでしょ。
 自分で思い出しなさい。」

綾夏の口調は穏やかだったが、言葉遣いは怒っているようにも思える。
だが、綾夏の表情が見えないので、彼女がどう思っているのか、俺には判断がつかない。

「随分萎んじゃったね。」

暫くして綾夏がそう言った。
綾夏の言う通り、俺のペニスは完全に萎え、辛うじて綾夏の膣に挟まっていた。

「もう起きようか。」
「ううん、もう暫くこのままで…、いいでしょ。」

それから10分か15分ほど、そのままでいた後、
二人でシャワーを浴びた。

「洋祐、ごめん。やっぱりワインを飲んでもいい?」

浴室から出た後、綾夏がそう言い、二人で酒を飲み始めた。
決して早いペースではないが、綾夏は黙ったまま、ワインをグビグビと飲んでいる。
綾夏はなんか不機嫌なようで、俺から声を掛けづらく感じた。

俺は、先程のやりとりを思い出していた。
俺が、妊娠したらどうすると尋ねたら、綾夏は前に言ったと答えた。
だが、いくら記憶を呼び起こしても、そんなことを聞いた覚えがない。
そもそも、これまで綾夏に、妊娠したらどうするなんて際どいこと尋ねた覚えもなかった。

ひょっとしたら、このような直接的な表現ではなく、
それらしい質問を俺がして、それに綾夏が答えたのかもしれないが、
それについても全く心当たりがなかった。
それとも、俺の質問に対してではなく、綾夏から一方的に話したのだろうか。
ただ俺は、それよりも、綾夏が何て答えたのかが気になった。

「あ〜、やっとすっきりしたわ。」

綾夏は暫くワインを飲んだ後、唐突にそう呟いた。
何がすっきりしたのだろうか、俺には分からない。

「そう言えば言っていなかったけど、今晩ここに泊まってもいいでしょ?」
「あっ?ああ」
「これでゆっくり飲めるわ。」

綾夏はそう言って、グラスに残っていたワインを飲み干した。
俺は、綾夏のグラスにワインを注いだ。

「あのね、来週のことなんだけど…」

綾夏がワインを飲みながら話し始めた。

「何?」
「土曜の夜に、サークルの女子の同期で飲み会をするらしいの。
 地元に帰った子とかは、もちろん参加することはできないけど、
 その他の子は、ほとんど参加するらしいの…。
 それでね、私、返事を忘れていて、参加か欠席か問い合わせが来たんだけど…、
 皆が集まるなら、私も参加したいから…、行ってもいい?」

何故、俺に許可を求めているのか、よくわからない。
だが、綾夏がこういう話し方をするときは、何か意図があることが多い。

「女子だけなんだろ?」
「そうよ。」
「だったら、俺に聞かなくたって、別に参加すればいいんじゃないか。」
「実はね、飲み会の場所は、大学の最寄りのMY駅の近くなんだけど…、
 終わったら洋祐に連絡するから、迎えに来て欲しいの。」
「迎えに行くって、J駅に?」
「そうじゃなくて、できればMY駅に…」
「・・・・・・」
「私、飲み過ぎて電車に乗れなくなったり、
 乗った後に酔いが回ったりすることがあるじゃない?」

俺に許可を求めてきたのは、そういうことか。
ただ、電車に乗れなければタクシーを使えばいいし、
電車に乗れれば、J駅はMY駅から二つ目の駅だから、酔いが回ることもない。

「そんなに飲まなければいいんじゃない。」
「でも、ほら、皆が集まるなんて、滅多にあることじゃないし、
 ついつい飲み過ぎちゃうこともあるでしょ。」

少し前までの不機嫌さは何処へ行ったと思うくらい、
綾夏は少し甘えた口調で俺に頼んでくる。
これは女の特権というものだろうか。

「飲み会は何時ごろに終わるの?」
「それは行ってみないと分からないけど…、
 この部屋からだとMY駅に行くには、乗り換えしなきゃいけないでしょ。
 だから、私の部屋で待っていていいから…、お願いします。」
「俺が迎えに行って、他の子に見られたりしないのか?」
「それは…、気をつけるようにするから…、大丈夫だと思う。」

綾夏は何が何でも、俺に迎えに来させようという腹積もりらしい。

「わかったよ。しょうがないな。」
「よかった。これで帰りは心配せずに、飲むことができるわ。」

俺はまたかと思ったが、MY駅なら近いし、この程度なら仕方がない。
酔って帰れなくなるよりは、余程ましだ。

「そうだ。今のうちに、もう一つ言っておかなきゃ。」
「何を?」
「今日は、これから洋祐の好きにしていいよ。
 たとえ私が酔って眠ってしまっても…、何をしても構わないからね。」

綾夏はそう言って、微笑みながら左目で俺にウィンクをした。


[40] Re: 続々 せ・ふ・れ  ジーン :2024/09/27 (金) 20:13 ID:Z0EokLW6 No.195000
後年、振り返ってみると、あの日から10年の間で、もしも俺と綾夏が付き合うとすれば、
この当時の数か月間が最大のチャンスだったと思うが、結局、俺にはその勇気がなかった。

この言葉がとても気になります。
この時までの10年間はという意味なのか、この後も含めてという意味なのか?
この後の展開が波乱含みですね。


[41] Re: 続々 せ・ふ・れ  まつ :2024/09/28 (土) 06:40 ID:mhZs.ksM No.195009
綾夏さんの決意は以前洋介さんに話した……と。
それはかつて…

「私ね、洋祐が…、私を妊娠させようとしてるんじゃないかって思った。」

「普通なら拒否するんだろうけど、私はそうは思わなかった…」
「・・・・・・・」
「でも、もし妊娠させようとしているなら、一番危ない日もするでしょ。
 だけど、洋祐はしなかったから…」
「・・・・・・・」
「私の一人合点なのかなって…」
「・・・・・・・」
「洋祐はどうなの?」
「・・・・・・・」
「もしも洋祐が本気でそうしたいと思ったなら…、
 私は…、かまわないよ。」

…とあります。

そして、女性としての一番大事な決意を洋祐さんは忘れてはいけません。
たぶんそれを忘れられていたら物凄く悲しいのではないのでしょうか。

この人は一生一緒に居てくれる人じゃないと感じるのではないでしょうか?

そして、飲み会の迎えの依頼は、綾夏さんの新たな決意のような気がします。
洋祐さんが綾夏さんを大事に思うなら、その迎えを躊躇してはいけない。
お酒で崩れる綾夏さんを知っていて、綾夏さんを守る取り巻きがもう居ない事も知っている洋祐さんの義務です。

そこをふたつ返事で返さない洋祐さんに失望したのかもしれません。

なにか別の方向に動きだしてる様な2人が気になります。

[42] Re: 続々 せ・ふ・れ  洋祐 :2024/09/29 (日) 21:31 ID:wMGMZc8U No.195047

ジーンさん、まつさん、レスありがとうございます。



結局、それから、綾夏ともう一度セックスし、翌日の日曜の朝、またセックスした後、
午後2時頃、綾夏は自分の部屋に帰った。
綾夏から好きにしてと言われていたので、俺のやりたいようにさせてもらった。

2回目のセックスでは、正常位の後、綾夏の両脚を大きく屈曲させ、
俺は上から叩き付けるように腰を動かした。
また、綾夏の右脚に跨いで座り、足の裏が天井を向くほど綾夏の左脚を揚げ、
ペニスを綾夏の奥まで突き刺した後、激しく腰を振った。

バックに体位を変えると、綾夏の片腕または両腕を引っ張りながら、激しく突いた。
その後、俯せになった綾夏の背中に覆い被さり、両手で彼女の胸を弄りながら、
スライドするように身体を動かした。
それから、綾夏の尻に跨って、前後に大きく腰を振り、
ときおり、綾夏の両腕を引っ張って彼女を仰け反らせ、激しく腰を振った。
綾夏は、これら全てを、「だめ。」とも「やめて。」とも言わずに受け入れていた。

その後も、様々な体位に変えながら、綾夏を凌辱するようにセックスし、
最後は、正常位で綾夏の中で射精した。
真冬で部屋の空気も乾燥している中、俺が射精した後には、
俺も綾夏も汗だくになっていた。

「もう、こんなことされたら、お嫁に行けなくなっちゃうでしょ。」

二人で余韻を楽しんだ後、綾夏が笑いながらそう言った。
もちろん綾夏は、冗談でそう言っているわけだが、
これでお嫁に行けないならば、これから毎日やってやろうかと俺は思った。

翌朝のセックスは、一転して静かなまま終えた。
正常位で挿入した後、俺はほとんど腰を動かさず、
綾夏の膣の柔らかさを味わいながら、綾夏の胸を弄り、また、綾夏と唇を重ね合わせた。
ときおり、挿入したまま何もせずに、お互いに強く抱き締め合った。
そんなことを長い時間行った後、ゆっくり腰を動かし、
時間を掛けて射精まで導き、最後は、綾夏の中で静かに射精した。

「私、入れられているだけなのに、いきそうになっちゃった。ふふふ。」

静かなセックスの延長のような余韻を楽しんだ後、綾夏が可笑しそうにそう言った。

綾夏が帰った後、俺は下半身に怠さを感じ始め、それが夜には痛みに変わった。
腹筋、内転筋、臀筋などの至る所が筋肉痛で、あまり動く気にもなれない。
昨日のセックスで普段使わない筋肉を使ったことが原因なのは明らかだった。
まあ、俺の日頃の運動不足が根本原因であるのは確かだが…。

きっと、綾夏は、この程度では筋肉痛など感じることもなく、ケロリとしているだろう。
もし今日の夜も綾夏と一緒に過ごし、彼女から求められていたら、
俺は応じられたかどうか…、応じたとしても、今朝のようなセックスで精一杯だろう。
そう考えると、綾夏のセックスの相手をするのも大変だ。

翌週の週末は、成人の日を含む三連休で、初日の土曜は綾夏の飲み会だ。
そして、三連休の前日の金曜の夜、俺はいつものように綾夏の部屋に行った。

「明日は何時に出掛けるの?」

俺は、湯船の中で、俺の前に座っている綾夏の胸を揉みながら、彼女に尋ねた。

「飲み会が6時集合だから…、5時半ごろかな。」
「じゃあ、8時ぐらいには帰るのかな。」
「分からないわ。行ける人だけで、2次会に行くかもしれないし…」
「女子だけでも2次会とかに行ったりするの?」
「分からないけど、別にお酒を飲む場所とは限らないから…」
「ふーん、そうなんだ。」
「申しわけないけど、連絡するまで待っていてね。」
「わかった。」
「洋祐は、明日どうする?」
「どうするって?」
「私が連絡するまでずっとここにいる?それとも一旦帰る?」
「そうだな…、どっちにしても夕飯を食べなきゃいけないから、一旦帰るよ。」
「そう。何時頃、帰る?」
「綾夏が出かけるときに一緒に出ようかな。」
「わかったわ。」

綾夏はそう言うと、俺の方を向き、いつものように正面座位で激しく動いた。

「明日も飲むから、今日は止めとくね。」

風呂から上がると、綾夏がそう言って、先にベッドに入った。
俺は、キッチンのデーブルで、缶ビールを1本飲み干してから、
綾夏の待つベッドに入った。

「好きにしていいよ。」

俺がベッドの中に入ると、綾夏がそう言った。
この日の夜は、俺が2回綾夏の中に射精した後、二人で眠りについた。

翌朝、隣に寝ていた綾夏に声を掛けられて、俺は目が覚めた。
暫くベッドの中でゆっくりした後、二人でシャワーを浴びた。
シャワーを終えた頃には、すでに午前11時を回っていた。

朝昼を兼ねて食事に出掛けようとしたが、外は生憎の雨だったので、
綾夏が食事を用意してくれた。
食事を終えて暫く休憩した後、綾夏が部屋の掃除をしたいというので、
俺は、風呂場とトイレの掃除を手伝った。

掃除を終えた頃には、午後2時を過ぎていた。
綾夏が出掛けるまでに、まだ3時間以上ある。
キッチンのテーブルで、暫く二人で他愛のない会話をして寛いでいたが、
俺は、いきなり綾夏の腕を取って、ベッドに連れて行き、
そのまま、綾夏をベッドに押し倒した。

「えっ、何?」

綾夏はびっくりしたような顔をしたが、俺は一切構わず、
綾夏の服を剥ぎ取りように脱がせた。
それからは、俺は綾夏をやりたいようにやり、最後に綾夏の中にぶちまけた。

「これから出掛ける前に、何てことするのよ、もう。」

終わった後、綾夏はそう言ったが、その声は笑っていた。
何故こんなことをしたのか、自分でもよく分からない。
ただ、これで綾夏は、俺の子種を子宮に溜めて、サークルの同期の女子達に会うんだとか、
女子達がそれを知ったらどう思うだろうとか、そんなことを俺は考えていた。

「レイプ願望があるんじゃなかったっけ?」
「そんなこと、一言も言ってないでしょ。」

綾夏はそう言いながら、身体を起こした。
時計を見ると、午後4時半を回っている。
二人で急いでシャワーを浴びた後、綾夏は、入念に化粧をしていた。

「女子だけの飲み会なのに、随分熱心に化粧をするんだな。」
「女子だけだからよ。男子はあまり気にも留めない人が多いけど、
 女子同士は、結構チェックが厳しいんだから…。」

そんなものなのかと思いながら、俺は、綾夏が化粧をする様子を眺めていた。
綾夏が鏡を見ながら、顔の一部を伸ばしたり縮めたりして、変な顔を作っていたので、
俺は思わず笑ってしまうと、綾夏は「何よ。」と言って、俺を睨んだ。

それから、午後5時半頃に二人で綾夏の部屋を出た。
外に出ると、昼頃に降っていた雨は、すでに止んでいた。
J駅で綾夏を見送った後、俺はJ駅近くで食事をしてから、一旦自分の部屋に帰った。

部屋に戻ると、俺は、またシャワーを浴び、服を着替えてから部屋を出て、
午後8時前には、綾夏の部屋に入った。
それから30分ぐらい経った後に、綾夏から電話があった。

「MY駅近くの〇〇(店の名前)って覚えているでしょ。
 今、そこでコーヒーを飲んでいるから、ここまで迎えに来てくれる?」
「わかった。」

酔っている声ではなかったが、俺は直ぐに綾夏の部屋を出て、綾夏が待つ店に向かった。
店に入ると、角の4人掛けのテーブルで店の入り口の方を向く席に、
綾夏が座っているのが見えた。
そのテーブルに近づくと、綾夏の正面の席に、髪の長い女性が背を向けて座っていたので、
俺は驚いて立ち止まった。
一体誰だろうと思っていると、綾夏が俺に気づき、軽く手を上げて手招きした。
すると、綾夏の正面に座っている女性が俺の方に振り向いた。

振り向いたその女性の顔は…、由美だった。


[43] Re: 続々 せ・ふ・れ  けい :2024/09/30 (月) 21:44 ID:OB3/UF3s No.195066
続きが気になります

[44] Re: 続々 せ・ふ・れ  まつ :2024/10/01 (火) 08:30 ID:Ew/1Gjhs No.195077
やはりそうなりますか。

綾夏さんの決意の現れが出た様に感じます。
洋祐さんの反応から綾夏さんは決断を下したと思いました。
由美さんへのバトンタッチのタイミングを図ってたのでしょうか。
由美さんを紹介したのもその伏線をはっていたんだということでしょう。

あとは綾夏さんの性欲を洋祐さん抜きで考えられるのか?という点です。
それ次第で二人の関係がどうつながっていくのか…ですね。

その時は由美さんはどうなるのか…そこが懸念のひとつです。

オモシロイ。
楽しみにしてます。

[45] Re: 続々 せ・ふ・れ  洋祐 :2024/10/03 (木) 23:40 ID:0QUYvo5c No.195150

けいさん、まつさん、レスありがとうございます。



由美は俺の顔を見ると、ゆっくり立ち上がり、微笑みながら俺に軽く会釈した。
スラッとした立ち姿、優しい笑顔、それはまさしく由美に違いなかった。
俺は、何故由美がここにいるのかと思い、その場で呆然としていたが、
綾夏が再び手招きをするのを見て、漸くテーブルへと向かった。

「洋祐くん、久しぶりね。」
「ああ、久しぶり。」

由美の声を聞いて、俺は、相変わらず優しい声だと思った。
由美は、俺と挨拶を交わした後、綾夏の隣に席を移して腰を下ろした。
このような気遣いができるところは、由美は変わってないな、と俺は思った。
俺は、由美がそれまで座っていた席の隣、すなわち由美の正面の席に座った。

由美の顔を間近で見ると、化粧の仕方が変わったせいか、
俺の目には、学生時代よりも少し大人びて綺麗に映った。
いや、下世話な言い方だが、いい女になったなと言った方が良いかもしれない。

「由美は、洋祐と会うのは卒業して以来なんでしょ?」
「うん。確か綾夏は欠席していたと思うけど、
 卒業する前に、サークルで追い出しコンパがあったでしょ。
 そのとき以来かな。」

由美が俺と最後に会った日を覚えてくれていたことが、俺は何だか嬉しかった。
由美は、あの日交わした会話のことも覚えているだろうか。
俺は、由美から言われた「自信を持って」という言葉を思い出した。

「ところで、どうして由美がここに?」

俺はコーヒーを注文した後、綾夏でも由美でもなく二人にそう尋ねた。
すると、綾夏と由美は二人で目配せをして、綾夏が話し始めた。

「由美から、私は卒業してから同期の男子に会ったことがないけど、
 綾夏は誰かに会ったことがある?って聞かれたから、
 洋祐とは住んでいる所が近いから、たまに会ったりするよって答えたの。」
「それで、私も洋祐くんに会ってみたいなって答えたら、
 綾夏が、今日遅くなったら迎えに来てもらう約束だから、
 後で呼び出してみようかって言って…」

由美が綾夏から引き継ぐように話し始めた。

「私は、邪魔にならない?って、綾夏にそう言ったんだけど、
 全然そんなことはないよって言うし、
 私も洋祐くんと会いたかったから…
 洋祐くん、忙しいのにごめんね。それと驚かせてしまって…」

由美はそう言うと、俺に向かって優しく微笑んだ。

「それなら綾夏が電話した時に一言言ってくれれば…」
「洋祐を驚かしてやろうと思って…、ね。」

綾夏は、俺の言葉を遮るようにそう言った後、
由美と二人で顔を見合わせて笑った。

「洋祐くん、あの頃と変わってないね。何だか凄く安心した。」
「由美も変わってないよ、いや、あの頃よりも綺麗になったかな。」
「ありがとう。でも、洋祐くんも、そんなお世辞が言えるようになったのね。」
「いや、そういうことじゃなく…」
「私は、そんなことを一度も言ってもらったことはないけどね。」

綾夏がそう言うと、俺と由美は顔を見合わせ、お互い吹き出しそうに笑った。

「ちょっと、何二人で…、そこは笑うところじゃないでしょ。」

綾夏もそう言って、一緒に笑った。

「でも、由美と綾夏って、そんなに仲がよかったっけ?」

俺は二人に尋ねた。

「由美とは、一年生の頃から、ずっと仲良くさせてもらっていたよ。
 私、サークルに入った頃、皆に生意気な口をきいていたでしょ。
 それで、同期の女子達が『ん?』ってなっていたところに、
 由美が間を取り持ってくれたの。それ以来、由美と親しくなったわ。」
「そんなに大袈裟なことじゃないわ。
 私は争いごとが好きじゃないし、他の人のそれを見るのも好きじゃないので、
 皆仲良くやっていこうよって思っただけだから…」
「でも、その後も、由美にはいろいろ相談に乗ってもらったでしょ。
 私、本当に助かって、由美には凄く感謝しているわ。」
「大したことはしていないと思うけど…、綾夏にそう言ってもらえると嬉しいわ。」

二人の会話を聞いていて、綾夏は由美のことが本当に好きなのだろうと感じた。
一方、由美の方は…、由美は学生時代、誰にでも優しかったし、
誰かに対する悪口や愚痴などは決して口にしなかったから、
綾夏のことが特別に好きなのかどうか、由美の口振りだけでは分からなかった。
まあ、女子同士の関係性などは、俺には全く理解しがたいことではあるが…

「でも、洋祐くん、綾夏に遅くなったら迎えに行く約束をしてあげるなんて、
 少し綾夏が羨ましいわ。」
「別に…、綾夏は一年のときから、同期の男子を顎で使っていただろ。
 その延長みたいなもんだよ。」
「何、顎で使うって…、私、そんなことをした覚えはないわ。」

綾夏がそう言うと、俺は思わず苦笑し、それを見た由美も苦笑していた。

「また二人で…、そこも笑うところじゃないでしょ。」

綾夏がそう言うと、三人で一斉に笑った。

それからは、俺と由美が、卒業してからこれまでの経緯や、近況などを互いに話した。
由美については、以前、簡単にではあるが、綾夏から聞いてはいたが、
それと同様のことを、より詳しく話してくれた。
綾夏は、俺と由美の会話を、珍しく黙って聞いていた。

由美と会話してみて、学生の頃のような親密さは彼女からそれほど感じられなかった。
それは、3年近く俺と由美が会っていなかったせいなのか、
それとも横に綾夏がいるせいなのか、俺には分からない。
ただ、それでも俺には、由美との会話はとても楽しい時間だった。

俺と由美の話しが終わると、気がつけば、午後10時半を大きく回っていた。

「由美はこれから実家に帰るの?」

俺は時計を見ながら、由美にそう尋ねた。
詳しくは知らないが、ここから由美の実家までは、たしか1時間はかかる筈だ。

「ううん。今日は、綾夏が部屋に泊めてくれるって…。」
「えっ…、そうなんだ。」
「そうよ。由美と二人で、一晩中、洋祐の悪口でも語り合おうと思ってね。」
「あのね…、勘弁してよ。」

俺がそう言うと、綾夏と由美は二人で一緒に笑った。
それから、三人で暫く他愛のない会話をした後、
俺と由美が、携帯の番号やメアドなど、連絡先を交換してから、
三人で店を出た。

ただ、俺は、由美と連絡先を交換したところで、
今、由美はここから先隣りの県に住んでいることを考えると、
この先、彼女に会うこともないだろうなと思った。

MY駅からJ駅まで電車に乗り、俺はここで乗り換えだが、
綾夏と由美を改札近くまで見送った。

「二人とも気をつけて帰れよ。」

俺がそう言うと、綾夏が「うん。じゃあね。」と言って、
一人で先に改札へ向かった。

「洋祐くん、今日は会えて嬉しかったわ。これからも、元気でね。」
「うん、俺も嬉しかった。由美も元気で。」
「それと、追い出しコンパのときに私が言った言葉…、忘れないでね。」

由美は最後にそう囁いて、急いで改札に向かった。
由美が改札を出ると、綾夏と二人で俺に手を振ったので、俺も二人に手を振った。
それから、俺は電車に乗り、隣のK駅で降りて、自分の部屋に向かった。

部屋に向かって歩いている途中、俺はとても気分がよかった。
思いがけず、由美に会い、由美と話しができたことで、
こんな気分になれたということに、間違いはなかった。


[46] Re: 続々 せ・ふ・れ  けい :2024/10/09 (水) 23:18 ID:oz4FkkWg No.195341
続き待ってます

[47] Re: 続々 せ・ふ・れ  洋祐 :2024/10/12 (土) 23:56 ID:8Lmhy4d6 No.195402

けいさん、レスありがとうございます。



俺は、自分の部屋に帰り、軽くシャワーを浴びた後、一人でビールを飲み始めた。
俺の予定では、目の前に綾夏が居て、今日の飲み会の話しを聞きながら、
二人で酒を飲む、そんなことを考えていたが、
今、一人でビールを飲んでいても、気分は上々だった。
それは、やはり由美と会い、由美と話しが出来たからだろうか。

由美と会ったのは追い出しコンパ以来だから、2年10カ月ぶりか…
思いのほか綺麗になった由美を見て、ふと逃した魚は大きかったと思ったりもしたが、
逃すも何も、掴まえようとすらしなかったのだから、仕方がない。

俺は、ビールを飲みながら、今日の由美の顔や声、話しの内容などを思い返したり、
今頃、由美と綾夏はどんな話しをしているだろうかと考えたりしていた。

ビールを飲み終えた後、まだ眠れる気はしなかったが、
俺は、とりあえず布団を敷き、床に就いた。
今日のことを振り返ってみると、少し気になることがあり、違和感を覚えた。

どうして由美がここに?と俺が尋ねたとき、綾夏が俺と会っている話しを聞き、
自分も会いたくなったと由美は答えた。
由美と綾夏の口振りだと、そんな話しになったのは、
今日の飲み会の場のような感じだったが、果てしてそれは本当なのだろうか。

そもそも、綾夏が、飲み会の場で、俺と会っているなどと口にするだろうか。
学生時代だって、俺と綾夏の関係は、周りにはひた隠しにしてきたはずだし、
今更話すメリットが綾夏にあるとも思えない。

百歩譲って、相手が由美だから綾夏が話す気になったとしても、
飲み会の場では、周りの誰かに聞かれないとも限らない。
飲み会の後、由美と二人で店に入ってから話したのとも考えられるが、
それもどうもしっくりこない。

それに綾夏が、J駅ではなくMY駅まで俺を迎えに来させたことも、
俺には合点がいかない。
綾夏は、電車に乗れなくなったり、乗った後に酔いが回ったりと言っていたが、
電車に乗れないならタクシーを使えばいいし、
MY駅からJ駅までのたったの二駅で、酔いが回るとも思えない。

しかも、実際に迎えに行ったとき、綾夏は酔った様子は全くなく、
初めからそれ程酒を飲むつもりもなかったようにも見える。

そうとすると、俺にMY駅に迎えに来て、と言った先週の時点で、
綾夏には、俺にMY駅まで来させる理由があったというだろう。

そして、もう一つ、綾夏が由美を部屋に泊めるということだ。
いつそう決めたかは、綾夏も由美もはっきりとは言わなかったが、
綾夏たちの話しの流れを考えれば、今日の飲み会の場でということになる。

だが、それも俺には疑わしく感じてしまう。
今日、綾夏が唐突に部屋を掃除したいと言い出したのは、
事前に由美が泊まることが分かっていたからではないだろうか。

このように考えると、綾夏は、俺と会っていることを以前から由美に伝えており、
自然な形で俺と由美を会わせるために、同期の飲み会の後に俺を呼び出し、
帰りが遅くなる由美のために、自分の部屋に泊める、
そんな計画を事前に由美と話し合って立てていた、とするのが自然な気がする。

ただ、何故、こんな手の込んだ計画を立てたのかは謎だ。
綾夏は、俺を驚かせてやろうと思ってと言ってはいたが、
綾夏から見れば、俺と由美は、サークルの同期という関係でしかないから、
例えば俺と由美がお互い会いたがっているなんてことは、考えつかないだろう。
そうでなければ、綾夏だって、俺が由美と会っても、それ程驚くとは思っていないはずで、
そのために、綾夏が手の込んだ計画を立てるとは、俺には思えない。

それとも、驚かそうと考えたのは、由美の方なのだろうか。
俺に会いたかったという由美の言葉に、嘘はないと思う。
逆に、俺が由美に会いたいと思っていると、由美が考えたとしても不思議ではない。
だからと言って、俺を驚かそうと綾夏に頼んだということも、俺には思えない。

俺を驚かすこと以外に、何か目的があったとすれば、
綾夏が俺に何かを隠したかった、例えば俺と会っていることをかなり前に由美に話し、
それを隠したかったから、今日話したことにしたということが考えられる。
ただ、かなり前だろうが今日だろうが、話したことに違いはないから、それも考え難い。
それとも、由美に関わることで、俺に隠したい何かが他にあるのだろうか。

それと、もう一つ気になることは、由美が最後に囁くように言った言葉だ。
追い出しコンパのときに由美が言った言葉と言えば、
俺には、自信を持ってという言葉しか思いつかない。
その言葉を忘れないでとは、どういう意味だろうか。

確かに、今の俺は、学生のときと同様に、未だに自信を持てないでいることは確かだが、
そのことを、今の由美が知る由もない。
例えば由美が、俺との会話の中で俺がまだ自信を持てていないと感じたときに、
初めて成り立つ言葉だ。
だが、今日、俺が由美にそう感じさせるような話しを彼女にした覚えはない。
それとも、追い出しコンパのときに由美が言った言葉が、他にあるのだろうか。

考えても答えを見いだせない問題を、延々と考えているうちに、
俺は、いつしか眠りに就いた。

翌日、俺は、午前中から部屋でのんびり過ごしていた。
今日、綾夏と由美はどうするのか、由美は何時ごろ帰るのか、何も聞いていない。
由美が帰れば、綾夏から連絡あるだろう。

昨夜は、答えが出ぬまま眠ってしまった。
綾夏に尋ねたところで、素直に喋るとは思えない。
問い詰めるには、俺と由美のことを話さざるを得なくなるかもしれない。

もちろん、昨日考えたこと全てが、俺の思い過ごしの可能性もある。
ただ、頭の中がモヤモヤして、違和感を拭えない。
だが、違和感を拭う術も見つからないだろう。
そうであれば、謎は謎のまま、これ以上詮索しても仕方がない。

午後4時頃、綾夏は、連絡もなく俺の部屋にやってきた。

「由美は?」
「今日は実家に泊まって、明日帰るって。」
「今日は、今まで由美と一緒だったの?」
「うん。由美に会うのも久しぶりだったから、午前中に由美と出掛けて、
 二人で買物とか食事をしてから、3時前に別れたわ。」

俺は、あれから由美とどんな話しをしていたか尋ねようとしたが、思い止まった。
女性同士の話しに俺が首を突っ込むのも、何だかなと思ったし、
迂闊なことを尋ねて藪蛇になるのも面倒くさい。

「洋祐は、今日、何をしていたの?」
「部屋でゴロゴロと…」
「少しは外に出掛けて方がいいんじゃない?運動不足だし。」
「そうだな。」

綾夏は何かをしている方が落ち着くタイプだが、
俺は何もしていない方が落ち着くタイプだ。
綾夏から見れば、俺が何もしようとしないことが不思議なのかもしれない。

それから、綾夏に誘われて、夕食の買い出しに出掛けた後、
二人で夕食の用意をした。

「昨日、三人で話していて思ったんだけど…」
「何?」
「洋祐って、由美が相手だとよく喋るんだよね。」
「えっ…」
「私と話しているときは、ぶっきらぼうに『ああ』とか『おお』とか言うことが多いし、
 喋るとしても、短い言葉をボソボソと言うぐらいなのに…」

俺は「おお」と返事をした覚えはないが、綾夏が言いたいことは、俺にも分かっていた。
由美が相手だと、俺は、饒舌とまではいかないが、普段よりも長々と喋ってしまう。
昨日も、由美とは3年近く会っていなかったにもかかわらず、
学生の頃と同じように、スムーズに会話することができた。

「昨日も、洋祐の仕事のこととか、私が聞いたことのない話しを由美に喋っていたし…」
「由美は、きっと聞き上手なんだよ。話しの腰を折ったりしないで、
 最後まで聞いてくれるし…」
「私も、洋祐の話しの腰を折るようなことはしていないと思うけどな。
 というか、洋祐の話しはいつも短いから、腰の折りようもないんだけどね…」
「・・・・・・」
「昨日、洋祐と由美の会話を聞いていると、他人が入り込めない雰囲気を感じちゃった。
 由美は私が羨ましいって言っていたけど、私は由美のことが羨ましかったな。」

綾夏はそう言って、俺を見つめながら笑った。


[48] Re: 続々 せ・ふ・れ  まつ :2024/10/14 (月) 22:38 ID:9M21aLnc No.195481
ちょっと事情があってしはらくここに来れませんでした。
その間に色々と話しが進んでました。

そして今回を読んだあと、あらためてお話を全て読み返してみました。
で、まず思ったことが、お二人は十年連れ添ったご夫婦よりもセックスの回数か多いです。笑
そして、やはり綾夏さんの洋祐さんへの意識がかなり強いことを感じました。

例えば
付き合ったBとの時もその彼氏のことは本当に好きだったのでしょうが、頭の片隅に必ず洋祐さんを置いていました。
また読み返してみて、洋祐さんの中出しの多さにあらためてびっくりしましたが、最初の時以後の綾夏さんの対応は…妊娠を拒否しないような発言しかありません。いやむしろ望んでいるような発言も見られます。

夫婦以上の性生活を長年してきて、やはり洋祐さんとの結婚をかなり意識してきたがゆえに、ここでその結論をどうしようか考えているのではないのでしょうか。
彼女を紹介したり、由美さんを引っ張り出してきたり、洋祐さんの反応や女性たちの反応を見ながら、綾夏さん自身の気持ちも確認しようとしている節が見られます。

そして、おそらく綾夏さんの一番の不安は、体の相性がこの上なく良い洋祐さんと離れられるのか?ということの様な気がします。

夫婦を十年もやれば、それなりの倦怠期やマンネリも訪れるものですが、それ以上の性生活をしてる2人なのに飽きもせず気持ちが良いセックスのできる相手というのはなかなか巡り会えませんよ。
おそらく彼氏との別れを選んだ何割かの理由に洋祐さんとの体の相性が入っていると思われます。

そこを綾夏さんの帰る場所にしたかったのではないでしょうか?

さて由美さんを引っ張り出してきたことが吉と出るか凶とでるか。
目が離せません。

[49] Re: 続々 せ・ふ・れ  洋祐 :2024/10/18 (金) 23:44 ID:42oyzh5s No.195633
まつさん、レスありがとうございます。



綾夏は、由美の何が羨ましいのだろうか。
綾夏の言葉を単純に解釈すれば、俺と由美の間には、他人が入れない雰囲気があり、
そんな雰囲気を俺と作れる由美が羨ましいということだろうか。
たが、これまでも、綾夏の言葉には、単純に解釈できないものが多々あった。
今の言葉にも、単純には解釈しきれない意味があるのかもしれない。
ただ、俺自身は、由美と話してみて、学生の頃のような親密さは感じなかったのだが…
俺と綾夏は、夕食を終え、シャワーを浴びた後、二人で酒を飲み始めた。

「そう言えば、昨日の飲み会、R恵も参加していたんだけど、
 彼女、今妊娠していて、もうすぐ結婚するんだって。」
「えっ…」
「今、新居を探していて、引越しが済み次第、入籍するそうよ。」
「結婚って、綾夏が以前教えてくれた同棲中の彼氏と?」
「ううん、それが違うの。」

綾夏がR恵から聞いた話しによると、R恵は、同棲していた彼氏とは別れて、
昨年11月の文化の日に、同棲していた部屋から引っ越したらしい。
R恵が引っ越したことは、綾夏にも11月の中頃にR恵から連絡があったそうだが、
彼氏と別れたことまでは、綾夏も知らなかったらしい。
ただ、彼氏と同棲中に一人で引っ越したわけだから、
彼氏と何かあったのかなとは感じていたそうだ。

R恵は、その後直ぐに、新しい彼氏と付き合い始めたが、
生理が酷く遅れているのが気になり、年末に産婦人科へ診察に行ったところ、
妊娠2カ月と診断されたらしい。
それからR恵は彼氏に相談し、年末年始の休みを利用して、
お互いの両親に挨拶を済ませ、新年から新居探しをしているとのことだった。

「R恵にはR恵なりの考えがあるのだろうけど…、
 さすがにちょっとって…、大丈夫かなって思っちゃった。」
「・・・・・・」
「他の同期は、R恵の話しを聞いて、皆唖然としていたし、
 由美も、私にはとても真似はできないって言っていたわ。」

以前に綾夏から聞いた話しでは、たしかR恵は、同棲していた彼氏と結婚したくて、
出来婚を狙っていた筈だが、結局、妊娠しなかったということか、
いや、それとも…

「その…、R恵が妊娠した子どもって…、元彼の子とかという可能性はないの?」
「それは絶対にないって、R恵が…」
「・・・・・・」
「R恵から話しを聞いた後、皆そのことが気になっていたみたいだけど、
 そんなこと中々聞けないじゃない。
 だけど、〇〇がそれらしいことを尋ねたら、R恵がそう言ったの。」
「・・・・・・」
「彼女の話しだと、10月の終わりごろに、前の彼氏から最後にって求められて、
 セックスしてしまったらしいんだけど…、
 前の彼氏の部屋から引っ越す前には、生理が始まったって…」
「生理があったのなら…、それは確かだな。」
「R恵は、学生の頃からよく彼氏が変わっていたけど、
 その当時からずっと、二股になったことは一度もないって言っていたわ。
 新しい彼氏と付き合うにしても、万一のことを考えて、
 前の彼氏と別れた後、生理が始まるまでは、付き合い始めることはなかったって…。」
「・・・・・・」
「その考えは、R恵の立派なところだとは思うけど…、
 きっと周りには、そうは見えないからね。
 今回のことにしても、前の彼氏と付き合っていたことを知っている人達には、
 前の彼氏と今の彼氏と、交際期間が重なっているんじゃないかって思われるかもね。」

周りから見れば、確かにそうだろうなと思った。
俺自身も、話しを聞いて、交際の時期が重複しているんじゃないかと疑ってしまったが、
そうではなかったということか…
ただ、妊娠した時期を考えると、同棲していた彼氏と別れてから1〜2週間ほどで、
新しい彼氏と付き合い始めたことになり、これはこれで驚くべきことではあるが…

それに、学生の頃からそうだが、別れて直ぐに彼氏が見つけてしまうとは、
R恵は、余程男性からもてるのだろう。
確かにR恵の身体は、男性にとっては魅力的に映るだろうし、
彼女の性格も愛嬌があって、決して悪いわけではない。

しかし、R恵は、結婚したいと思っていた元彼と何故別れたのだろう。
元彼に最後にと求められ、R恵もそれを受け入れたということは、
お互いに或いは一方が、相手のことを嫌いになって別れたわけではなさそうだが…。

「R恵が元彼と別れた理由とかは聞いている?」
「ううん、それは聞いていない。
 普段なら、どうして別れたのって、皆興味を示すことだと思うけど、
 妊娠と結婚のインパクトが強すぎて、誰も聞いたりしていなかったわ。
 それよりも、結婚する今の彼氏のことを、皆夢中になって聞いていたけど…」
「R恵が10月まで元彼と同棲していたってこと、今の彼氏は知っているのかな?」
「それも聞いていないけど…、さすがに全部は言えないんじゃないかしら。
 10月まで前の彼氏がいたことぐらいは伝えたかもしれないけど…、
 前の彼氏と2年近く同棲していて、しかも子どもまで作ろうとしていたなんて、
 付き合って直ぐには、簡単に言えることではないわ。」

確かに付き合って直ぐに、彼氏に言えることではない。
俺が綾夏からR恵のことを聞いたのは、たしか去年の6月頃だった。
そのときには、すでに1年半ほど同棲を続けていて、
R恵は、出来婚を狙って、元彼と避妊せずにセックスをしているということだった。

R恵が避妊せずにセックスをしていたのは、半年ぐらいだろうか。
結局、半年間、R恵が元彼の子どもを妊娠することはなかったが、
まさか新しい彼氏と付き合い始めて、直ぐに妊娠するなんて、
そんなこともあるんだなと俺は思った。

「子どもを作ろうとしていたことはともかく、前の彼氏と同棲していたことは、
 R恵もいずれは話すつもりでいたのかもしれないけど、
 話すタイミングが来る前に、妊娠しちゃったって感じかなって思う。」
「・・・・・・」
「でも一度言いそびれてしまうとね…、その後、中々言えなくなってしまうでしょ。
 私だったら、きっと死ぬまで隠し通すかもしれないわ。
 自分からは言わないというだけで、相手に嘘をついているわけじゃないし…」
「・・・・・・」
「もう結婚するんだから、知らない方がお互いに幸せってこともあるでしょ。」

綾夏はそう言って、微笑んだ。
俺と綾夏は付き合っているわけではないが、綾夏も俺に何か隠し事があるのだろうか。
もちろん俺は綾夏の全てを知っているわけではないし、隠し事の一つや二つはあるだろう。
ふと、そんなことを思ってしまった。
ただ、そうだとしても、俺も綾夏に隠していることがあるわけだし、
どうこう言える立場ではないのだが…

R恵の元彼は、別れて直ぐにR恵が妊娠するとは、思いもよらないだろうな。
一般論としてだが、同棲していた元カノが、別れて2カ月後に今彼の子を妊娠している、
そんなことを聞いたら、元彼はどう思うだろうか。

自分のことに置き換えて考えてみると、綾夏との関係が終わった2か月後、
彼女が他の男の子どもを妊娠したとしたら…
そんなことを想像しただけで、俺は胸が痛くなる。
この先、そんなことが起こらないことを願うだけだ。

翌日、綾夏は、昼過ぎに自分の部屋に帰って行った。
この三連休のことを振り返ってみると、
由美に会い、綾夏からR恵の話しを聞いた、
それだけで、いろいろなことがあったなと感じた。

だが、この三連休の間、俺は決して忘れていたわけではない。
綾夏が俺の子を妊娠しているかもしれないことは、常に俺の頭の中にあった。

今はまだ、綾夏の生理は始まっていない。
綾夏の生理が始まるとすれば、今日から数日の間のことだろう。
もしもその間に、綾夏の生理が始まらなかったとしたら…

実際に妊娠が確定するのは、今から数週間後になるとは思うが、
妊娠が確定した時のために、俺は、今から心の準備をしておかなければならない。
妊娠が確定したら、結婚しようと直ぐに伝えることだけは決めている。
ただ、今のところ、それ以外のことについては、何も考えていなかった。

先ず、綾夏なら、生理が遅れたとき、どういう行動を取るだろうか。
一人で医者に行って診断してもらい、その結果を俺に伝えるのか、
医者に行く前に、自分で妊娠検査薬などで確認し、その結果を俺に伝えるのか、
それとも、生理が数週間遅れた時点で、そのことを俺に伝えるのか…

綾夏が帰って一人になってから、そんなことばかり考えていたが、結局、杞憂に終わる。
翌日の夜、綾夏から『生理が始まった』というメールが届いた。
そのメールを見た瞬間、俺は拍子抜けしてしまった。
ただ、ガッカリした気持ちになったことは確かだが、
その反面、安堵した気持ちにもなっていた。


[50] Re: 続々 せ・ふ・れ  ジーン :2024/10/21 (月) 11:55 ID:BFUo6./o No.195697
ガッカリと安堵、よくわかります。
綾夏ちゃんは覚悟が出来ていたんでしょうね


[51] Re: 続々 せ・ふ・れ  けい :2024/10/28 (月) 21:46 ID:LFfpm4.A No.195856
続き待っています

[52] Re: 続々 せ・ふ・れ  けい :2024/11/10 (日) 13:36 ID:xoKpQAt2 No.196210
更新お待ちしています


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 【例】「交際BBS(東・西)で募集している〇〇です」、または「募集板(東・西)の No.****** で募集している〇〇です」など。
・上記のような一文を入れていただきますと、管理人が間違ってスレッドを削除してしまうことが無くなります。
・万一、上記内容に違反するような投稿をされた場合は、妻と勃起した男達の各コーナーのご利用を制限させて頂きますでご注意ください。
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